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異形の再演  作者: 笹井凩
48/51

異形な再演-開幕へ

1日3話更新、本日3話目です。

誤字脱字等ありましたら申し訳ありません。


※9月30日追記 内容を一話飛ばしで載せてしまったため、書き直しました。


 闇と満天の星に包まれる夜。ふと、強い光の発光を感じて振り返れば、思わず短く声が漏れた。


「え?」


 ジェラースが得意なのは、何かを模して切り離した肉体を近距離、遠距離問わず自在に操ること。様々な色と大きさで内部から発光する銀色の球は、壊れかけの、ヒビ割れながらも飾られた舞台を鮮やかに包み込んでいた。


「まあまあ! 一件落着ということで、ね! ジェラースさま! ロヴィ! ほら、イノセントも行こ〜!」


「えっ、はい!」


「やった、オレいっちばん乗りー!」


「ちょっとセヴィア! あーもう! あんたはなんでいつも、こう……! この問題児が!」


 セヴィアとイノセントの後を怒り、目を吊り上げたジェラースが追い回す。


「……!」


 チリ……と鳴った、高く幼い金属音。

 ジェラースがワタシの横を通り過ぎるとき。叱責にかき消されてしまいそうなほど小さな音ではあったが、確かに聞こえたその音に、力が抜け、ひっそりと思わず破顔してしまった。


 ほっ、と息を吐く。緊張が解け、全身の力が抜け、思わず両足ががくりと震えた。


 あと少し。


 割れの目立つ地を踏みしめる足に力を込めた。心地の良い気だるさを纏いながらも、今までの地に身を拘束する重々しい足取りとは違い、軽い両足で彼らの元に向かう。


「ロバリーも早く来てよー!」


「っ……はい!」


 夜の暗く深い闇の中。

 鮮やかな球を飛ばした舞台上に立つ「仲間」たちは、ひどく眩しく、ひどく温かく。かけがえのない宝物たちのいる舞台へ、拘束具が外れ、軽くなり弾む足で駆け寄った。



ご閲覧ありがとうございました!

本日最後の投稿です。

次回の投稿もよろしくお願いいたします。

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