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8ー11 みんな、何かをかくしてる。

 8ー11 みんな、何かをかくしてる。


 だがしかし!

 フェブリウス領の北端にあるCランクのダンジョンであるダンジョン『アルラウネ』は、そんなダンジョンじゃなかった。

 だが、わたしたちがそのことに気がつくのは、もっともっと後のことだった。

 出発の日。

 わたしたちは、もと勇者のパーティーのメンバーであるエミリアさん、こと『竜殺しのエミリア』をリーダーとして、執事のジェイムズさん、介護士で初心者のわたし、そして、ずぶの素人であるライザとパーティーを組んでダンジョンに入ることとなった。

 その出発の当日のことだ。

 「エミリア様、お弁当のバスケットはどちらに置けばよろしいでしょうか?」

 アエラさんが大きなバスケットを抱えて持ってくるとエミリアさんは、うふふっと笑った。

 「そうね、それは、行きの馬車の中でいただくからわたしの収納鞄へ入れておくわ」

 なら最初からそうしろよな!

 というアエラさんの魂の叫びがわたしには聞こえてきたような気がした。

 そうして、わたしたちは、伯爵家の馬車に乗り込んで旅立った。

 わたしたちは、そのまま遠足気分で旅を楽しんでいた。

 天気は、いいし。

 外は暑いけど、馬車の中は涼しいし。

 最高の旅日和だな!

 と、思いつつわたしは、ため息をついた。

 なんでこのメンバー?

 ほぼ強制的にこのメンバーでフェブリウス伯爵家のダンジョンへと挑むことになったけど、ちょっとおかしくない?

 わたしは、落ち着いてよく考えてみた。

 なんでご主人様は、急に心配性のお父さんみたいになっちゃったの?

 たかが、Cランクのダンジョンにこのメンバーでわざわざ泊まりがけで行く?

 絶対に、なんか変、だって!

 「なんでまたご主人様は、急に伯爵家のダンジョンに行かせたがったのかな?」

 わたしがぼそっと訊ねたら、エミリアさんがはぁっとため息をついた。

 「それがわからないなんて、トガーは、ほんとに唐変木だわね」

 はい?

 キョトンとしているわたしを見てエミリアさんとライザが頭を横に振った。

 「本当に、兄上が気の毒になってきましたわ」

 なんですと?

 

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