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7ー8 精霊の祝福

 7ー8 精霊の祝福


 わたしは、リックさんに他にも細々としたものを頼んでいた。

 それは、二種類のゲームだった。

 一つ目は、升目の刻まれた板と、白と黒が裏表に塗り分けられた石を使ったリバーシとかいわれるものだ。

 もう1つは、薄くて固い木製のカップを積み重ねたスタッキングカップだった。

 「このリバーシとかいうゲームは、なかなか面白いものですね」

 リックさんが感心したようにゲームを見つめていた。

 「これなら十分、売り物になりますよ」

 マジですか?

 わたしは、思わずきらんと目が輝くような気がした。

 が、そんなわたしに気がつかないリックさんがしまった、というように頭を掻いた。

 「すみません、下世話なことをいいました。トガーさんがそんなお気持ちでないことはよくわかっているんですが」

 いやいやいや!

 わたしは、思っていた。

 そんな気なんですよ!

 これを売れば、めっちゃ儲かりそうだなとか、思ってるんですよ!

 だが、リックさんは、頭を振った。

 「あなたのようなお方がそんなゲスなことを考えるわけがないのに、すみません」

 いや。

 わたしは、ひきつった笑みを浮かべていた。

 誤解ですよ、リックさん!

 わたしは、めっちゃ儲けたいし!

 「しかし、こんなものをここで何に使われるんですか?トガーさん」

 リックさんに真顔できかれてわたしは、真剣に答える。

 「遊んでもらうんだよ、これで」

 「はい?」

 リックさんが一瞬、意味がわからないというような表情をした。

 「遊ぶんですか?」

 「そうだよ」

 わたしは、答えた。

 「ここで本気で遊んでもらおうと思ってね」

 この一週間ほどの間、ご主人様をはじめとする義肢の被験者たちは、それぞれの義肢を繋ぐ場所につけるアダプタを馴染ませていた。

 明日からいよいよ実際にアダプタにそれぞれの義肢を繋ぐことになっていた。

 義肢は、繋いだだけでは何にもならない。

 きちんとリハビリすることによってその真価を発揮するのだ。

 わたしは、このゲームも彼らのために役立つことを望んでいた。

 そっと触れるとまたもや辺りに光が宿った。

 「まさか!そんなものまで祝福を!」

 リックさんが驚きの声をあげる。

 いや。

 わたしは、ルぅの方を見た。

 別に精霊の祝福なんて望んではいないんだがな!

 ただ単に、みんなの役に立ちますように、ぐらいに思っただけなんだけど!


  

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