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聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~  作者: トモモト ヨシユキ
5 資金集めにがんばります!
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5ー6 若いな。

 5ー6 若いな。


 だが。

 後でジェイムズさんに聞いたことによるとエミリアさんとソルジュさんは、そっとジェイムズさんに当たりくじを自分達に渡すようにと要求してきたらしい。

 いや。

 まだ、どれが当たるかわからないしな!

 とまあ、そんなこんなでフェブリウス領初の宝くじ『第一回夏の大きな宝箱くじ』は、発売されることになった。

 ソルジュさんの案で地竜に乗ったフェブリウス伯爵家の騎士団に所属する騎士達に拡声機能のある魔道具を持たせてクロイツの街でくじの宣伝をしてもらおうということになった。

 騎士団の連中は、人気者らしいからな。

 これは、受けそうだった。

 

 「というわけで3日後にここの中庭で宝くじの抽選会をやることになったんでよろしく!」

 そうわたしが報告すると、なぜか目の下にクマがあるライナス先生は、ため息をついた。

 「また、おかしなことを始めたものだな。宝くじ、か。君の行動は、いつでも私の想像の斜め上を行ってるな」

 「つきましては、当日、ここの中庭にいくつかの出店を出すことにしました」

 わたしは、満面の笑みを浮かべた。

 「いや、ちょっとしたお菓子や飲み物を売ったりするだけなんで心配しないで」

 「出店、だって?」

 ライナス先生は、呆れたようにわたしを見下ろした。

 「どこまでも商魂逞しいな!」

 「だって、チャンスがあれば儲けとかないと!」

 わたしは、にんまりと笑う。

 「ところで、例のものは?」

 「ああ」

 ライナス先生は、こめかみを指先で揉みながら机の上に置かれた大量の書類を指し示した。

 「ここにできているぞ!この治療院にいる140人の障害者たち全員の資料だ」

 「わぁ!」

 わたしは、大袈裟に喜んで見せた。

 「さすが、ライナス先生!ただの顔だけの男じゃないね!」

 「それに職員たちを総動員して建物の掃除をやらせた。今までほど酷くはなくなった筈だ」

 「すごい、すごい!」

 わたしは、ライナス先生の方へと手を伸ばして頭を撫でてやった。

 「よくできました!」

 「ふん!」

 ライナス先生は、まるでやさぐれた少年のようにわたしを横目で睨んだ。

 「そんなことで私は、ごまかされないぞ、トガー」

 はい?

 ライナス先生がソファに腰かけているわたしの方へと身を乗り出してくる。

 ええっ!

 まさか、ここで?

 お、大人なお礼を求められてるのか? 

 わたしは、あわあわしていたが、ぎゅっと目を閉じる。

 「ま、待って!心の準備が!」

 「なんのことだ?」

 ライナス先生は、ソファに横になるとわたしの膝に頭をのせた。

 ええっ?

 まさかの膝枕ですか?

 わたしは、おたおたとしてしまった。

 そして。

 「ライナス先生?」

 うん。

 寝てるし。

 3秒で熟睡って、のび◯くんかよ?

 だけど。

 まあ、いいか。

 がんばってくれたんだし、眠らせてやるぐらいいいかな。

 わたしは、ライナス先生の寝顔を見つめた。

 まるで少年のようなかわいい寝顔だな。

 「若いな」

 わたしは、そっと呟いていた。

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