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4ー5 秘密です。

 4ー5 秘密です。


 わたしたちは、ライナス先生の執務室へと戻ると、崩れ落ちるようにして抱き締めあった。

 お互いがお互いにすがりつくように。

 溺れるものが藁でも掴むかのように。

 わたしたちは、口づけを交わした。

 しばらく抱き合っていたけど、やがてわたしは彼から体を離して起き上がった。

 「トガー?」

 「ここにいる人たちの情報がほしい。後天的に手足を失った人の数と生まれつきの障害者の数が知りたい」

 わたしがきくとライナス先生は、答えた。

 「普通の障害者は、100人。うち男が90人、女は10人だ。生まれつきのの障害をもつものは、40人」

 「その人たちのカルテを・・・個人個人の情報をまとめてわたしのところに届けてもらえる?」

 わたしは、立ち上がって服を払いながら伝えた。

 「できたら全員の分を二週間ぐらいで」

 「はは、君は、鬼か?」

 ライナス先生が力なく笑った。

 「わかった。二週間だな」

 「わたしは、ここの経費を賄う方法を考える」

 わたしは、ライナス先生のことをじっとみつめた。

 「なんとかしよう。わたしたちならできるはず!」

 「君と言う人は」

 ライナス先生が呆れた様にわたしを見た。

 「私は、はやまったことをしてしまったのかもしれないな。君に結婚を申し込むなんて」

 「撤回するなら今のうちだよ」

 わたしは、そっけなく告げた。

 「今ならまだ誰にも知られてないから」

 「まさか!」

 ライナス先生が立ち上がるとわたしを抱き締めた。

 「まだ、君を諦めるつもりはないよ、トガー」

 ライナス先生は、わたしの隙をついてまたキスをしてきた。

 ちっ!

 だから、イケメンってやつは!

 断られるとも思ってないんだからな!

 「とにかく」

 わたしは、ライナス先生の腕の中で呟く。

 「ここがなんとかなるまでは、そんなことは保留だな」

 それから、わたしたちは、この施設のことについて話し合った。

 「まず、今まで雇っていた職員は、全員クビ。それか、考えを改めてもらう」

 わたしは、ライナス先生に話した。

 「それからなんとか人員を増やして。部屋の掃除だけでもきちんとしてほしい。あと、清潔な状態を保てるように気をつけて!」

 「そのためには、先立つものがいるんだよ、トガー」

 ライナス先生は、わたしを面白がるように見つめた。

 「君は、いったいどうやってここの経費を賄うつもりなんだ?」

 「それは」

 わたしは、にやっと笑った。

 「秘密です」



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