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9ー9 戻って来ました。

 9ー9 戻って来ました。


 翌日、わたしたちは、フェブリウス伯爵家の別荘を後にした。

 エミリアさんは、もっとゆっくりしていきたかったようだがわたしには、治療院での仕事やご主人様のお世話があるからな。

 はやく帰らなくては!

 「トガーは、まるで」

 ライザが言うのがきこえてわたしは、ふと顔をあげた。

 ライザは、繰り返した。

 「トガーは、まるで聖女のようだと思って」

 はい?

 わたしは、ぎょっとしてライザの方を見た。

 「そ、そんなわけないし!」

 「あら、ありますわよ、トガー」

 エミリアさんがくすっと笑った。

 だけど、目は、笑ってないし!

 「あなたは、初めてのダンジョンでこともあろうか竜を倒した。それに、あなたは、もと勇者である兄上や多くの治療院の人々を救おうとしているんですもの」

 わたしは、頭を振った。

 「わたしは、ただの介護士だよ?聖女なんかじゃねぇし!」

 「それを決めるのは、あなたじゃないのよ、トガー」

 エミリアさんが意味ありげにわたしに告げた。

 「あなたが望もうと望むまいと、世界は、あなたを聖女にするわ」

 「それは・・・」

 わたしは、心の中でシャウトした。

 困るんだって!

 聖女になんてなりたくもないし!

 フェブリウス伯爵の領都の屋敷に戻るとそこは、大変な騒動だった。

 アエラさんとルルが走り回ってなんかの準備をしているようだった。

 わたしとライザは、とりあえず部屋へと戻った。

 わたしは、旅装を解くとベッドに倒れ込んだ。

 ほゎっ。

 やっぱりここが一番落ち着くなぁ。

 「トガー、ドロップ品の確認をしとこうよ!」

 ライザがうるさく言うので仕方なくわたしは、むくりと起き上がり収納鞄へと手を伸ばした。

 たくさん入るはずの鞄は、パンパンになっている。

 わたしは、ゆっくりと鞄の中身をとりだしていった。

 あの後。

 精霊たちの完全協力のもとわたしとライザは、何体もの魔物もどきを倒してドロップ品を手に入れた。

 あっという間に部屋の中にはドロップ品の山ができていた。

 黒曜石のような輝きを放つ魔鉱石。

 すんごい値のはりそうな宝石の数々。

 そして、なぜか、ドレスと靴。

 後は。

 「これ、何?」

 ライザがその小さな鞄を指差してきいてきたのでわたしは答えた。

 「AEDですよ」

 「えーいーでぃー?」

 ぽっかんとしているライザにわたしは、説明してやった。

 「死にそうになっている人を蘇生させるための装置だよ」

 というか正確には、死にそうな人に止めをさすことによって、蘇生できる状態にするための装置、かな?

 しかし、なんでこんなものが?

 

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