異世界一家
お久しぶりです
寝癖をなんとか直して、学校に行って授業を受けて帰ってきたら家に父がいた。
やっぱ昨日のは幻覚か。
そう思っていたら父が
「父さん、世界征服しちゃった☆」
と言ってきた。
「は?」
どういうテンションだよ。
というか人格変わりすぎだろ。
「プリンをあげたら、みんな仲間になってくれたよ☆」
めんどくせーーーーー!!!!
何だよその☆!!
人格!!
人格どこに置いてきた!!!
「…………で?」
面倒くさいし冷静な態度で会話を終わらせよう。
「世界征服したんだけど、実はお父さん……魔王ですっ☆」
その時、私に衝撃が走った。
私が異世界系で好きなのはいつもの魔王サイド。
"父が魔王=魔王サイドと知り合える"
この式に辿り着くまでわずか1.48秒。
「じゃあ私も異世界に行けたり……?」
「うん、茉莉花も来たらいいよ!あっちには茉莉花のお母さんもいるからね♪」
お母………………さん?
記憶にギリギリ残ってるあのお母さん?
「え?」
「そういえば、茉莉花は知らなかったかもしれないな。
うちの爺ちゃんと婆ちゃんがいるだろ?実は二人とも、異世界生まれ地球育ちなんだよ。」
ここに来て衝撃の事実発覚。
マジかよ。
「で、お母さんは?」
「そうだったな。h…母さんは茉莉花と同じく魔法陣で喚ばれたんだ。それで母さんが死んだと思ってたんだけど、あっちに行ってみたらなんと生きていたんだよ。それで一緒に(以下省略)」
長すぎるから要約すると、
・お母さんが魔王をしている
・勇者が来るから助っ人で地球から喚んだら父だった
・今は一緒に魔王をしている
これは本当に現実か?
離れてもまた巡り合うとか少女漫画かよ。
「あ、ちなみに勇者は隣の松村さんだった。」
……………………………は?