表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された幼女(ロリ)賢者は、青年と静かに暮らしたいのに  作者: 怪ジーン
最終章 幼女(ロリ)賢者は、青年と静かに暮らしたいのに
249/249

エピローグ 幼女(ロリ)賢者は青年と静かに暮らしたいのに

 流星とカホとクリス。


 三人は、師匠であるクリストファーの眠るアイルの街へ戻っていった。もちろん、二人にもグルメールやグランツから褒美が出たのだが二人はそれを固辞した。


 元々、二人は日本からの転移者。その自分たちがお貴族様などちゃんちゃらおかしいと流星は笑い飛ばす。アカツキや弥生とは時折、互いに行ったり来たりしており、仲が良い。


 クリスは成長するにつれ、フウカが気になり出す。何度もアタックし続けたが、見事にフラレまくり。流星から何とかしてくれとアカツキは頼まれるも「そんなこと知りませんよ」と一蹴された。



◇◇◇



 ナックとリュミエールとアイシャ


 ナックとリュミエールの間に待望の第一子が産まれる。男の子。それでもナックはフウカの祖父を名乗り、その男の子は産まれた瞬間、叔父となる。


 アイシャもリンドウの街に残り、ギルドの管理官として腕を奮いながらも、婚期を待ち続ける。モテてはいるが、どれもこれもお金の無い者ばかりで辟易していたが、最後の最後まで自分にアタックし続けてくれた男性と結婚する。



◇◇◇



 パクことエルヴィス国王とセリーとマヤ


 最終的にマヤとセリーは、互いに得意分野で力を発揮し仲良くなる。マヤは培ってきた貴族としての在り方を改革、セリーは医療や介護などの見直しを行い、国民から慕われることに。


 エルヴィス国王も二人の障害となるものを取り除くことで二人をバックアップしてやった。


 時折、セリーが台所に立つと城中の人々の涙が止まらなくなるため、国王直々の命令で台所に立つことを禁止された。



◇◇◇



 ワズ大公


 グルメール急襲の際に大怪我を負うものの、寝たきりにはならず、カホやアカツキの提案で開発された車椅子に乗り、幾度となくリンドウの街までフウカに会いに来るということをやってのける。


 その度に怒られるが懲りることはなかった。


 フウカの花嫁姿を見るまで死ねないと言い張り、結局花嫁姿どころか、フウカの子供の姿まで見ることに。多くの人に見送られて、ワズ大公は、その一年後に亡くなった。



◇◇◇



 ヴァレッタ


 レイン自治領がグランツ王国の補助もあり、建て直されたが移ることはなく、グランツ王国で孤児院を続けた。


 長らく独身を通していたが、レイン自治領の襲撃で一緒に生き延びた男の子が成人して、プロポーズをされる。子供を授かることはなかったが、多くの孤児の母として幸せな生涯を送る。



◇◇◇



 月ヶ岡百合


 流星達に救出されるも、その衰弱は激しく意志も白濁であった。しばらくは回復薬の効果もあり、生き延びていたが、結局亡くなる。しかし、その顔は何かから解放されたかのように晴れやかであった。



◇◇◇



 新型パペット


 エルヴィス国王とタツロウの二人の協力の下、車輪を付けられ、レールを引いたザンバラ砂漠を往来する電車として利用されることに。今までに比べて砂漠の往来の危険性がグッと下がり、グランツ王国とグルメールの行き来が多くなった。



◇◇◇



 フウカと弥生


 復活したルスカは、成長が止まるも姉として姉妹仲良くしていた。二十歳の頃、家を出て一人立ち。その後すぐに結婚した。ワズ大公を祖父と慕い、ファーマー近くで暮らす。


 年を取ることの無いアカツキに比べて、老けていく自分が嫌になるも、アカツキの弥生の対しての愛情は生涯変わることはなかった。そしてアカツキとルスカに見守られながら「ルスカちゃん……アカツキくんのこと……お願いね……」と言い残すとその生涯を閉じた。享年八十歳。幸せな人生だったと晩年、フウカに語っていた。



◇◇◇



 そして、アカツキとルスカ……。


 弥生が亡くなって更に八十年以上の時が過ぎた……。ここは、かつてはシャウザードの森と呼ばれ、今は迷いの森扱いされるも、その名は文献にしか残っていない。


 森の奥にひっそりと開けた空間には木製の小屋が建っており、小屋の側には“田代弥生”と漢字(・・)で彫られた石碑が鎮座している。


 その隣では大人と変わらない大きさのパペットがガシャガシャと音を立てながら、野花に水をあげていた。


 小屋の外に作られたウッドデッキ、そこに椅子を置いて本を読んでいる青年がおり、どこからか自分を呼ぶ声がして本を閉じると、シーツとシーツに挟まれ干されている幼女に声をかけた。


「ルスカ、来ましたよ」

「むう……またうるさいのが来たのか。ワシはアカツキと静かに暮らしたいのじゃが」

「ルスカおばあちゃーーん! アカツキおじいちゃーーん! 遊びに来たよーー!!」

「ほらほら、一年に一回のことじゃないですか。ルスカのおねしょの頻度より少ないですよ」


 物干し竿に吊るされたルスカを抱え、アカツキは声のする方へ向かっていくのであった……。

これにて『ついロリ』は完結となります。皆様のお陰で私の代表作として残すことが出来ました。


本日二作品、新作を投稿しておりますので、よろしければそちらも応援、お付き合い頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ