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城下町へ行こう 3

私はこの国の王子様を知っている。


いや、知っているというのには語弊がある。

会ったことはない。ただ、絵画を見たことがあるだけだ。この国の女の子なら誰しも憧れる王子妃。どの貴族も狙うその座。


もちろん、私の家もその一つにごさいます。


まぁ、母の家のものですが。


この国にはただ今、2人の王子と1人の姫がいます。あとこの前、また懐妊したとか。


第一王子は私の兄と同い年。


そして、第二王子は私と同い年でした。


あぁ、なんという...


ということで、絵画、日本でいうお見合い写真を送り付けられ、その候補に名乗りをあげました。


もう一度だけ言う。

母の実家の仕業だ。


そんなわけで私はこの国の第二王子様の顔を知っているわけでー




─それが、今まさに騒ぎの中心にいる人物なのですね





「やめたまえよ!」


やめたまえよか...なんとも偉そえな

あっ、実際、偉いのだろうけど

しかし、ここで騒ぎを起こすとなるとまずくね


そんなことをつらつら考えているうちに状況はさらに悪くなる一方で...



「あぁん?なんだこのガキ」


でかい男が睨みつける


「坊ちゃんは早く家に帰って、ママにねんねしてもらいな!」


ねんねって...


「あははは!そりぁ、いい!」


別の男が笑い声をあげる


なんか、ムカついてきたぞ

あっ、あちゃー

王子様、真っ赤


「〜っ!......るさい」


「あぁん?なんて?」


あっ、まずい


「うるさい、うるさい!貴様こそ何様のつもりだ!俺はこのく...「あっ!衛兵さーん!こっち、こっちですよー!」」


ここはもう、この作戦で!


こういうのは衛兵がいてもいなくても大声をあげることが大事だよね


まぁ、今回はほんとにいたんだけどさ


「...おっ、おい!」

「チッ、づらかるぞ」


「こっち」


私はその隙に男の子?の手を掴み、走り出す。


「おい!まて!」


なんか、王子様が騒いでるけど知らん












そして、私達は今、広場のベンチにいます。


「はい」

「......。」


私は買ってきたクレープを子供にあげる

そう、クレープあるんですよね!

って、今はそれを置いといて...

とってくれたのはいいが、全然、手をつけない


うーん、知らない人からは受け取れないのかな?

あっでも、一応は受け取ったし



「おい!なにやってんだよ!」


後ろからうるさい音が聞こえる

あっ、いたんだ。てか、ついてきたんだ

おーい、護衛さーん!


「おい!聞いてんのかよ!」


「あーはいはい。どうされましたか?」


私はうるさいのは嫌いです。俺様キャラも嫌いです。


「おい!お前俺を誰だと...」


「この国の王位継承者第二位、ジェラール・アルカディア・ジ・オール様でしょ」


はぁ、地味に長い。


ちなみに、アルカディアはこの国の名前で、オールはこの国のオルレアン王家の別名・略名らしく、ジは第二位を表す。

第一王子、つまり継承者第一位は、ジークフリード・アルカディア・ラ・オールというが、そのラは第一位を表すように。

あと、その世代の王が決まると、この部分は名乗らなくなるそうです。

また、なぜオルレアンではなく、オールなのかは諸説あるが、読みやすさなんだとか。あと、王様と王妃様だけがオルレアンの名をつける。つまり、王様と王妃様になったものだけが王家として正式に名乗れるのだ。


面倒臭いね


あと、王位継承者の順位が名前に入っているのだが、この国の王位は、下克上ありの完全実力主義で決まります。


今の王様も自分の兄を殺して手に入れたしね


ちょっと、恐ろしいよね


であるから、この目の前にいるバカ...失礼、王子様にも王位の座が狙えるわけなんですが



「...おおう、わかってんじゃねーか」


「王子。なぜ、あのような行動にでられたのですか?」


「はっ!そりゃぁ、子供が虐げらているんだ。見過ごせねーだろ」


あら、根は優しいのね

それとも、正義感かしら

でも...


「だとしても、あの場であのような行動をとれば、状況はさらに悪くなるとお考えにならなかったのですか?自分の身を呈してもというのは綺麗に見えますが、私からすれば、ただの自殺行為です。例え、鍛えていたとしても子供が叶う相手ではございません。はっきりいって、軽率です。これからは気をつけてください。」




あぁ〜言っちまった〜

ほんと、あーいうバカみたいな行動されるとムカつくんだよね。

しかも、自分はこの国の王子だとか名乗ろうとしてたし。

ほんと、バカじゃないの!


「お...お前!不敬だそ!」


とか言いながら、顔、真っ赤だし。

顔に図星って書いてあるよ


はぁ、とりあえず無視かな


「大丈夫?そろそろ衛兵が迎えに来てくれるころなんだけど...」


主にそのバカの回収な


ん?


「って、怪我してるじゃん、待ってて」


とりあえず、手持ちのハンカチで止血っと


「これでよし!」


「......とう」


ん?


「あ...りが...とう」


はぁぁぁ!なんて可愛いの!


「うん!どういたしまして!」


そうしている間にこっちに近づいてくるのを感知


そう、ただ今、魔力を感知する結界?のようなものを張っています。誰でも多少なりとも魔力はもってますからね


複数名...そろそろ来たかな


「じゃぁ、またね、そのハンカチはあげるから」

「あ...」

「大丈夫。きっと、大丈夫だから。」

「......うん。」

「じゃぁね」


「おい!」


やっぱり、後ろからうるさい音が聞こえる


でも、そろそろ時間ですよ


私まで見つかっちゃぁ、まずいからね〜


王子様はたっぷり、怒られてください。


そして、私はフードを深く被り、走り去る


途中、私の逃げた方向にも誰かが来たので、仕方なく、転移魔法を使う。


イメージするのは私の部屋。





魔法は成功。

ただ、その後の記憶はない。

ユリス、あなたも怒られるのよ(笑)

今回はやけに饒舌?毒舌?なユリスでした。





閲覧ありがとうございました。

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