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私立藍沢高校 軽音楽部!   作者: 南條 樹
第1章 再会と・・・
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一通り弾き終わって回りを見渡すと、全員が呆けていた。


「あ、あれ?何か失敗しました?」


私は皆の反応を見て、動揺が隠せない。本当に何か失敗したのだろうか?


「ゆきちゃん、下手とかのレベルじゃない!!何あのプレイ!!」


「え?な、何?」


いきなり皆から一斉に、称賛されて戸惑ってしまう。な、何事なの?そんなに凄い事なの?

普段から練習している曲だけど、ここまで誉められたのは初めて。お父さんに練習の成果を何度か聴いて貰った事があるけれど、ここまで誉められた事は一度も無い。それどころか、ここがダメだとかあそこの指使いがイマイチだとか、指摘されるばかりだったから戸惑うばかりである。


「れ、れいちゃん、これどういう事?」


「ゆきちゃんのギタープレイが凄いって事、私も高校に入ってから軽音部でずっとギター弾いてたけど、あの動きは出来ないよ」


「そうなの?」


「うん。でもそうなると、私も負けていられないなぁ」


れいちゃんの負けず嫌いな性格が発動しちゃったかな?

まぁ、いいや。楽しく皆とバンドが演れればそれで。

私はまだ興奮が冷めやらぬ先輩達や、一年生の子達を眺めながら差し出されていたお菓子を食べる。

あ、このクッキー美味しい。どこのメーカーなんだろう?

そんな事を思いながら、お菓子を食べていたら服の裾を誰かに引っ張られていた。誰だろう?と思い視線を追っていくと、紗智と目が合った。


「雪菜、私にギター教えて」


少し頬を紅く染めながら、こっちを見つめていた。

何、この可愛い子は。抱き締めても良い?・・・て、私は同性愛者じゃないよ。でも、可愛いよねー。

そう思っていたら、後ろかられいちゃんに抱き締められた。


「ゆきちゃん、あったかーい」


「れ、れいちゃん!!私で暖取らないの!皆見ているでしょ」


春先とは言え、今日は少し肌寒い。だから、抱き付いてくるのは分かるけど、皆が居る前では止めて欲しい。


「えー!いいじゃん」


何故か皆の反応を見ると、顔が紅い。紗智は私を睨んでいるし、私何かしたっけ?

その後も皆とお菓子を食べながら、今日の部活は終わった。

そして何故か、明日れいちゃんとセッションをする事になっていた。



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