夜の病院で入院中。1。
あの後、結局俺は黄桜を妹を殴れなかった。
俺の馬鹿!ヘタレ!
殴るよりも先に黄桜の罪の無さに俺は嘆いた。
どんだけ他人事にされたか、どれだけ待ち遠しかったキャンプの話を永遠に語られたか・・・
もう途中から話聞いてなかったけど。
そして今は、俺は夜の病室で一人。
今日は念のため入院して、明日には退院できるんだって。
なんかいろいろと病院にずっと居なくちゃいけないかと思ってたけど、案外早く退院出来るみたいで良かった――けど・・・。
「寝付けないし、暇だ・・・」
呟いてみるとなお、暇に思えてくる。
5日間も眠り続けたせいか、全然眠れないんですけど。
むしろ目が覚めてくる。超絶覚醒中・・・!!
なんか今なら学校のグランド何周でも走りまくれそうと、飛躍しすぎている根拠の無い自信までこみ上げてくるから俺は可笑しくなったのかも知れない。
やっぱ頭強く打っちゃいけないな、うん。
別の意味で頭が覚醒しちゃうよ。もう厨二病どころの話じゃなくなるよ。
神になれるね、ネ申にっ!!!!
・・・・・・・うん、で、病室には小さいTVと着替えの置いてある戸棚、ベッドテーブルに黄桜が忘れて行ったミネラルウォーターが1つ。
それと母さんが置いて行った500円玉1つ。
母さん達がいる時にでも1階のコンビニに行けば良かったといまさら思う。
ゴロゴロと一人、ベッドの上で転がり続けていたらむず痒くなってきた。
パジャマが擦れて痒い痒い。
・・・て、俺何やってんだろ?とりあえず、寝付けない時はトイレに行くのが1番だ。
誰もいないのにコソコソと音を忍ばせて病室を出るのは、人の癖だと思う。
他の部屋で寝てる人を物音だけで起してしまうのは申し訳ない。
ましてや、ここは病院。
見ず知らずの人が沢山入院してんだ。
迷惑なんかかけられたもんじゃないだろう・・・と、変な言い訳を考えて静かに廊下に出てみた。
左右を見渡してみるが、消灯時間はとっくに過ぎている。
真っ暗ではないにしろ、避難口の蒼いライトの光やナースステイションの薄い灯りがピカピカに磨かれたフローリングの床に反射してボウッとぼやけた様に見える。
う~・・・怖い・・・・。
夜の病院って言い知れない恐怖を呼び起こす天才だよね!
ベッドの上でゴロゴロしてた時は特に何も思わなかったけど、廊下に出てみると実感する・・・自分の家では無いってこと。
トイレに行って帰るも自分の家なら寝ぼけてでも出来るけど、病院ではそうはいかない。
てか、自分の家って事じゃない事自体、1度ベッドから起きだしてきてしまえば自然と目が覚めてくる。
さっさと行って帰ってこよう・・・。
トイレに行く途中の道のりにナースステイションがある。
電気が付いているから誰か居るのかと思って、こっそり覗いてみたけど誰もいなかった。
電気代もったいねー。
1度思うとどうしても気になる性格の俺は椅子を引っ張って電気のスイッチの下に設置する。
双子の遺伝子がどーのこーのって事で、小3になっても背の低い俺には部屋の電気を押すのにいくらかの高さがある台が必要である。
まぁ大概は台なんて持ってくるのが面倒でジャンプして叩き押してるけど、ナースステイションのスイッチは、より高い所にある様に思えて椅子を準備した。
そこによじ登れば立て膝で余裕にスイッチが押せる高さになる。
登って分かった事が1つ。
スイッチ、案外高い所にはなかった。これならいつも通りジャンプで届いたかも。
まぁやったもんはやったもんだ。
パチンとスイッチを押して電気を消す。ついでに椅子も元に戻して、
さぁレッツ・トイレ!
ホラー要素0で、文章力も無く・・・
ダメダメな物語ですが、誤字脱字がありましたらよろしくお願いします!