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仮面の醜女は後宮で謎を解く ~私の爛れた顔は偽物ですが、毒の見分け方は本物です~

作者:楠木 悠衣
最新エピソード掲載日:2026/05/08
洛 藍珠(らく らんじゅ)、十六歳。
後宮に売られた、顔の爛れた醜い下女——。
……なんて、全部でたらめだけど。
本当は、由緒ある洛家の令嬢だった私。
幼い頃から叔父に薬学を叩き込まれ、気づいたら「化学反応」「薬品の配合」「人体の仕組み」にどっぷりはまっていた。お行儀よくお茶を飲んでいるより、薬を調合しているときの方が、百万倍生きている気がした。
そんな私が考えたのは——特殊な薬品を使って、自分の顔を「爛れているように見せる」こと。
醜い顔の令嬢なんて家の価値を下げるだけだ、と追い出された先は叔父の薬屋。
そして薬の配達中、近道のつもりで迷い込んだ先が、まさかの後宮の裏門で。
気づいたときには、下女として競りにかけられていた。
——え、待って。話が違う。
白い漆塗りの仮面で顔を隠しながら、こっそり薬草をいじる毎日……のつもりが、後宮では不可解な事件が次々と起こりはじめる。
後宮の妃が突然倒れた。毒か、病か。
消えた翡翠の簪(かんざし)。誰かに見られていると感じる夜。
そして——死んだはずの女官が、まだ生きているという噂。
「お前は、なぜそれがわかる」
低くて冷たい声が、私の背後で響いた。
皇帝陛下の側近——謎めいた男、玉 煌晟(ぎょく こうせい)。
彼は私の仮面を、ゆっくりと指でなぞって言う。
「その仮面の下に、何を隠している」
早く家に帰りたいだけなのに。
どうして後宮の謎は、全部私を向いているの。
そして、どうしてこの人は——私の嘘に、気づいているような顔をするの。
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