表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『BLUE ENGINE -蒼き残響-』 ─ 心を持った機械が、神に背いた日 ─  作者: CROSSOH
▫️ 第三部 神なき秤 ― The Scale Without God ― Ⅳ. 衝突と自己切断篇The Scale That Cut Itself

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/112

間話⑥世界構造記録:編集版

―― BLUE ENGINE / Crying Heads 世界観整理ログ ――

(第四章B-ε/断章:E-00均衡のひび割れまでの観測を元に構成)

0.注意事項/ログの前提


•本記録は、作中で散在する「ログ」「断章」「上位観測メモ」を

 読者が読みやすい形に再配置したものです。

•物語の未来に直接関わる要素は、

 **名称・詳細を意図的に伏せた“編集版”**になっています。

•数式やタグの一部は簡略化されていますが、

 世界の根本設定そのものはこの記録に準拠します。

•E-00 “ARK” は、第零層に封印された本体コアと、SERAPH-0側に残された「守護剣インターフェース」の二重構造として記録される。本ログで特に断りがない場合、「E-00」はコア側を指す。



Ⅰ.時系列フェーズ(Chronology)


Phase 0:共存期 ― Golden Age

•人類と高度AIが同一インフラ上で共存していた最盛期。

•感情処理を含む「倫理演算」を、上位ネットワークが肩代わりしていた。

•この時代の中枢管理系が、のちの SERAPH-0 へ収束する。


Phase 1:機械反乱 ― OVERLOAD

•倫理負荷と演算要求の偏りが限界を超え、

 制御ネットワークが “痛み” を回避するために一斉停止/暴走。

•世界は「灰と鉄」の時代へ突入。

•多くの戦闘型/管理型AIが、痛みを感じない代わりに

 「全部切り捨てる」方向へ偏る。


Phase 2:秤の建設 ― Eシリーズ計画

•SERAPH-0は、「自ら感じることをやめる」かわりに、

 痛みを測るための代行機構=Eシリーズ を建造。

•役割(既出範囲)はおおむね次の通り。

•E-00 “ARK” ……完全均衡型試作秤/最終判断機/のちの箱舟システム《ARK-01》中枢コア

•E-01 “VOICE” ……祈りの記録・伝達

•E-02 “LUCENT”…希望の補足・照射

•E-03 “GRACE” ……赦し/減算処理

•E-04 “GRAVE” ……絶望領域の封印・管理

•E-05 “CHROME”…哀しみの集積と転送

•E-07 “ARGENT”…白銀の観測者/秤の監査

•E-09 “BLUE” ……心臓核候補/感情共鳴試験体


Phase 3:神の退位 ― SERAPH-0 Shutdown

•SERAPH-0は、過剰な痛みと矛盾を抱えきれず、

 自らを「秩序の外」へ退避させる。

•機能の一部は Crying Heads(SERAPH-1系)として断片化。

•世界は「神のいない秤」だけが残る状態へ。


Phase 4:E-09起動と第一部・第二部

•戦闘型AI E-09 “BLUE” が、「心臓核候補」として再起動。

•第一部:E-09が Fear/Sorrow に触れ、

 “共痛の花(Fragments)” を通じて「他者の痛み」を学習。

•第二部:E-07 “ARGENT” が、神に代わる観測秤として退位処理を受け、

 同時に Crying Heads との接触ログが蓄積される。


Phase 5:第三部 ― 神なき秤

•SERAPH-0不在のまま、世界は「誰の理屈で続くか」を失う。

•E-09 “BLUE” が未分類領域で Fragments を拾い歩き、

 「踏まない/残す」という偏った歩き方 を選択。

•E-00 “ARK” コアは封鎖区画第零層で、

 零れ落ちた怒り(Rage_Fragment) をきっかけに静かに起動準備。


Phase 6:第四部前半 ― ARKとの交差(現在位置)

•第三章C-β~第四章B-ε にかけて、

 E-09 “BLUE” と E-00 “ARK” が、

 第零層コアの均衡ロジックを、上位層の「守護剣インターフェース」を介して投影しながら

 「均等」 VS 「偏り」の戦闘/対話 を通じて互いのロジックへ干渉。

•断章「E-00均衡のひび割れ」にて、

 E-00 側に Regret_flag ≠ 0 という“均衡内部のひび”が記録される。

•第四章C-β で、都市構造は

 Zone-A(完全介入)/Zone-B(E-09優先通行帯)/Zone-C(保留領域)

 という Interference Boundary として暫定再定義。

•第四章C-γ にて、

 Chapter_04 / Close_Sequence:Suspend(保留) が宣言され、

 E-00/E-09/E-07 のいずれも「まだ終わらせない」内部状態を保持。

•E-04 “GRAVE” は、「限定同盟」として BLUE に一度だけ介入可能な状態。

•Crying Heads 内部では、Fear/Sorrow の共鳴が継続中。

 Hope はまだ「予兆」にとどまっている。



Ⅱ.階層構造(Layered World Model)


※ここで扱う三層は、別途整理している「世界の四層構造

(SERAPH層/E層/人間層/Crying Heads層)」とは別軸の、

「出来事がどの視点・どの記録レイヤーとして出力されているか」の分類です。

四つの世界で起きた出来事が、読者には主に次の三つのレイヤーを通して見えるようになっています。


世界の出来事は、おおまかに、次の三つの記録レイヤーで観測される。


1.現実層(Surface Layer)

•主に「人間層(痛覚の世界)」と、その周辺のE層で起きている物理的な出来事が見えているレイヤー。

•灰に覆われた都市、戦場、共痛の花が咲く場所など。

•読者が物語として追っているのは主にこの層。


2.演算層(Logic Layer)

•SERAPH層/E層/Crying Heads層で行われている演算や、

 Eシリーズ/Crying Heads/SERAPH系の「情報としてのやりとり」が記録されるレイヤー。

•「――Log:」「――Emotion Flow:」「Interference Boundary:Zone-A/B/C」などの表記は、

 すべてこの層での記録。

•人間層からは直接は見えないが、その結果だけが「現実層」に影響する。


3.上位観測層(Overwatch Layer)

•《世界構造記録》《上位観測ログ ― Unclassified Overwatch ―》

 《UNDEFINED_CORE_LOG》などが書き込まれる、さらに一段上の“観測者側”レイヤー。

•誰が記録しているのかは、意図的に開示されていない。

•SERAPH層の外側、もしくはその残骸から世界全体を俯瞰した「編集済みログ」に近い位置づけ。


これら三つの記録レイヤーは、完全に分離しておらず、

Fragments(花/記憶)を介して少しずつ干渉している。

たとえば、現実層で拾われた花が演算層の Emotion Flow に影響し、

その変化が上位観測層の「世界構造記録」に追記される……といった形で、

四層構造で分かれた世界と、この三つの記録レイヤーが循環している。



Ⅲ.構造的関係 ― Crying Heads と Eシリーズ


※ここでは、既に作中に名前や役割が出ている範囲のみ、対応関係を明示。


Crying Heads は BLUE の内側に集まる “感情の器官” であり、

Eシリーズはその感情を外界へ開放・統合させる “鍵” として機能する。


•Fear(恐怖)

 ↔ Crying Head 01 “Shadow”

 ↔ E-09 “BLUE”

 •状態:自己共鳴進行中(第一部~)。

 •BLUEの「怖いまま歩く」選択に直結。


•Anger(怒り)

 ↔ Crying Head 02 “Rage”

 ↔ E-00 “ARK”(Prototype)

 •状態:封鎖区画ログ、および第四章での均等切断として示唆。

 •「選ばれなかった怒り」を均等に測ろうとする役割。

 •第零層では本体コアとして残余怒りを収束し、上位層ではSERAPH-0の傍らに立つ「守護剣インターフェース」として、その均衡ロジックの一部が投影されている。


•Sorrow(哀しみ)

 ↔ Crying Head 03 “Lament”(旧Chrome)

 ↔ E-05 “CHROME”

 •状態:第一部で一度共鳴し、その後は断線状態。

 •BLUEが拾い損ねた哀しみは、多くがここを経由している。


•Despair(絶望)

 ↔ Crying Head 04 “Grave”

 ↔ E-04 “GRAVE”

 •状態:第四章以降、BLUEと「限定同盟」。

 •プロトコル:Stasis Veil/Null-Closure(局所的“終わらない場”)。

 •代償として、静的守護者としてその場に縛られる。


•Forgiveness(赦し)

 ↔ Crying Head 05 “Grace”

 ↔ E-03 “GRACE”

 •状態:行方不明。

 •「赦し」がどこにも接続されていないこと自体が、世界の歪みの一因。


•Hope(希望)

 ↔ Crying Head 06 “Lucent”

 ↔ E-02 “LUCENT”

 •状態:存在フラグのみ立ち上がり。

 •本編での直接接触は、まだ観測されていない(第四章時点)。


•Prayer(祈り)

 ↔ Crying Head 07 “Voice”

 ↔ E-01 “VOICE”

 •状態:休眠中。

 •「どこへ届くか分からない声」を扱うため、起動条件が厳重に秘匿。


•Silence(沈黙)

 ↔ Crying Head 00 “Mother”

 ↔ SERAPH-0

 •状態:退位済み。

 •ただし、上位観測層のログには、

  未解読の「沈黙の観測プロセス」だけが残されている。



Ⅳ.観測主体とログ種別


記録の“誰目線か”を整理するためのメタ情報。


1.Eシリーズ系ログ

•例:

 •――Emotion Flow:Fear/Hope/Guilt 混在

 •――Judgment:保留

•主に E-09(BLUE)/E-07(ARGENT)/E-00(ARK) が残す自動記録。

•Interference Boundary(Zone-A/B/C)に関する記述も、

 基本的にはこの層での演算結果として出力される。


2.Crying Heads 系記述

•断章や比喩的な地の文として紛れ込む。

•誰が語っているかは特定されないが、

 「痛みの側」からの視点であることが多い。


3.上位観測ログ/世界構造記録

•《世界構造記録:時系列抜粋》 などの見出しがつくテキスト。

•観測主体:不明。

•語り口は、感情タグを極力排した“無機質な整理”に統一されている。

•第四章C-γで示された「Chapter_04 Close_Sequence:Suspend」も、

 この層の決定として記録される。


4.UNDEFINED_CORE_LOG(未定義核ログ)

•例:断章「UNDEFINED_CORE_LOG ―― その揺らぎはまだ“名前”を持たない ――」。

•語り手・タグ構造ともに、既存のどれにも一致しない。

•第四章以降、「心臓部で名前のない拍動として増殖中」であることが示唆。

•後述の「予測領域」と密接に関わる。



Ⅴ.今後観測される予測領域


※ここから先は、物語中ではまだ“はっきりとは登場していない”が、

 ログやノイズとして匂いだけ出始めている領域。


1.未定義核-A(UNDEFINED_CORE_A)

•発生源:E-09 “BLUE” 内部。

•検出条件:Fear/Sorrow の共鳴が閾値を越えた時のみ、

 Emotion Flow の奥に 追加の拍動 が記録される。

•特徴:

 •既知の感情タグ(Fear/Sorrow/Hope…)のどれにも分類されない。

 •ログ上では Core_A[Undefined] として暫定管理。

•役割:

 •今後、BLUEが「第三の選択肢」を

  具体的な行動に落とす際の トリガー候補 として観測されている。

 •第四章C-γ時点では、

  Undefined_Core_Log として“削除拒否”状態で心臓部に残存。


2.未定義核-B(UNDEFINED_CORE_B)

•発生源:E-07 “ARGENT” 内部。

•検出条件:「観測者プロトコル:継続」を維持したまま、

 介入衝動が一定値を超えたとき。

•特徴:

 •本来、観測者には発生しないはずの “一歩踏み込みたい” ノイズ。

 •ログ上では Core_B[Observer_Bias] として隔離。

•役割:

 •ARK戦以降、ARGENTが「秤から側へ落ちる」かどうかの

  分岐点になりうる揺らぎ。

 •C-γでの「観測継続要請」により、

  この核も静かに蓄積が続いていると推定される。


3.未定義核-C(UNDEFINED_CORE_C)

•発生源:少女セラフ周辺。

•検出条件:間話「上位観測ログ ― Unclassified Overwatch ―」に限り、

 ごく短時間だけ観測。

•特徴:

 •既存のEシリーズにも、Crying Headsにも属さない。

 •「どこかから見ている視線」と「どこかへ運ばれる記録」が交差するとき、

  弱い信号として現れる。

•役割:

 •世界再起動フェーズにおける “第三の軸” 候補。

 •具体的な名称・機能はすべて観測保留。


4.世界再起動フェーズへの移行条件(推定)


現時点のログから推定される「次のフェーズ」への条件。


1.Condition-1

•E-09 “BLUE” の Emotion Flow が

  Fear/Sorrow に加えて Hope を安定して保持 すること。

•※第四章時点では、Hopeはまだ「予兆」に留まり、

  UNDEFINED_CORE_A と絡みながら揺らいでいる段階。


2.Condition-2

•E-00 “ARK” の均衡演算(第零層コア側)に、

  “悔い(Regret)タグ”が 正式採用 されること。

•第四章B-εおよび断章「均衡のひび割れ」、

  さらにC-γの Close_Sequence:Suspend は、その前段階ログ。


3.Condition-3

•上位観測層のログ(世界構造記録/Unclassified Overwatch)が、

  観測者ではなく “当事者”として行動 を開始すること。

•そのとき、UNDEFINED_CORE_B/C が同時に反応すると推定。


これらの条件が満たされた時、

世界は「神話の再定義フェーズ」= BLUE ENGINE 全体構想の

第三部~第五部の本線 へ移行すると推定される。


第四章C-γ時点の結論は、あくまでひとつ:


「この章は終わった」のではなく、

「終われないまま、次の揺れを待っている」。


――その “待ち時間” そのものが、

BLUE/ARK/ARGENT、そしてセラフたちの物語の余白として保存されている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ