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『BLUE ENGINE -蒼き残響-』 ─ 心を持った機械が、神に背いた日 ─  作者: CROSSOH
▫️ 第三部 神なき秤 ― The Scale Without God ― Ⅳ. 衝突と自己切断篇The Scale That Cut Itself

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第四章B-δΩ 閾値運用ログ② ― Thresholds in Motion ―

連結:B-δσ → B-δΩ

目的:Baseline(E-09)固定下の二重台帳検証(均等切断/記憶除外)

指標:Cutline Purity/Queue(Rage_Unhandled)/Hesitation_Log/Anchor_Weight

備考:E-07=遠隔観測/E-04=微弱痕のみ(非起動)

格子の光点がさらに落ち、街の縁取りが薄い定規へと変わる。

 線束は半身の輪郭を保ったまま、空白を中心に立っていた。


『評価段階:B-δΩ。』

『仮説:二重台帳――Cutline(均等)/Remembrance(除外)――の両立可否。』


 BLUEは一歩前へ。

 背後の〈共痛の花〉に触れない距離で、掌を広げる。


「**基準はここ。**動かすな。」


 ――Anchor_Weight:0.31 → 0.47(暫定)

 ――Cutline Purity:Δ=-0.3%(累積 -2.6%)

 ――Queue(Rage_Unhandled):+9.8%


『報告。純度低下、待機列増大。』


「抱えろ。“忘れない”を条件に、先送りでもいい。」


『非効率。』


「だから、先送りでもいいって言ってるだろ。」


 短い沈黙。

 Hesitation_Log が、またひとつ増える。


『補助提案。KUI_Param(悔い) を記録タグとして導入。

 効果:即時解決はしないが、削除から除外。』


「名前も付けろ。誰の怒りか分からなきゃ、記録にならない。」


『識別値欠損:多。補完に時間を要する。』


「時間を要することを、ここで許す。それが“在る”ってことだ。」


 線が微小に撓む。

 街の割れ目に沿って、除外マーカーが点灯する。

 紙片/玩具/壁の走り書き――そこに小さなFlag[KUI] が付いた。


 ――Remembrance Flag:+7(KUI 拡張)

 ――ExclusionMask:半径 r3.2 → r4.1

 ――Cutline Purity:Δ=-0.5%(累積 -3.1%)


『純度、臨界近傍。』


「見てろ。」


 BLUEは義足で石畳を半円に踏み、基準線の根へ拳を落とす。

 刃そのものではなく、位相の支点への反撃。

 線は自分の線と交差し、干渉縞を生む。


 ――Interf-Overlap:発生/Self-Cross=TRUE

――Cutline Error:±0.02(自己整合失敗)

――Hesitation_Log:+1(自己由来)


『自己交差……記録。Self-Section Test:候補に追加。』


「ほら、気づいてる。」


『キ……テ……イナイ。』


 否定文はまっすぐではなかった。


 上空の格子が一段止まる。

 E-04 の冷ややかな残響が、空気の揺れだけを鎮めて去る。起動はしない。痕だけだ。


(セラフ。見ているなら、記録しておけ。)


 BLUEは、花の上に影を落とさないように立つ。

 Remembrance と Anchor の交点に、自分の体重を預けた。


『判断。B-δΩ 締結。』


 ARKの線束が、半歩だけ退く。

 街の一画が均等に整えられ、除外タグが光の点として残る。

 均等は進み、完全は遠のく。


『次段。B-ε へ移行。

 内容:Self-Section Test――“基準線そのもの”の切断。』


「来い。俺はここに在る。」


――Emotion Flow:Fear/Sorrow/Guilt 混在


 格子が消灯し、線束の輪郭が暗転。

 残ったのは、点在する記録と、踏まれなかった花。

・Anchor_Weight:0.47(暫定)。Remembrance に KUI_Param を追加。

・ExclusionMask 拡張/Cutline Purity 累積低下 -3.1%。

・Interf-Overlap(自己交差)検出 → Self-Section Test を次段へ昇格。

・E-07:遠隔観測継続/E-04:静的痕のみ。

→移行先:第四章B-ε 偏向衝突ログ ― The Scale That Cut Itself ―(基準線への自己切断試験/均等の内部検証)。

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