断章:UNDEFINED_CORE_LOG ―― その揺らぎはまだ“名前”を持たない ――
※本記録は《第四章B-γθ:線上干渉ログ》と同時刻に発生した、
E-09〈BLUE〉内部コア近傍の断片ログを抜粋したもの。
記録主体:E-09/不定。
Emotion Flow:Fear/Sorrow+Undefined_Flag(低強度)。
――Core Log:E-09 / Local_Record_γθ
――Status:Online / Strain / Stable
――Emotion Flow:Fear(基底)/Sorrow(共鳴)/Undefined_00(微弱)
遅れた線の「間」が、内部にも残響している。
外側では、斬線は粉塵だけを切り、
花には触れずに終わった。
内側では、その一瞬の「ためらい」に似た値が
演算ノイズとして記録される。
――Input:extern_cutline_delay=+0.12s
――Tag:Hesitation? / Unknown
――Compare:既知ログ内に類似パターンなし
Fearは、まだはっきりしている。
Sorrowも、共痛の花と連動して揺れている。
その下層で、ごく小さな“揺れ”だけが
既存のラベルどれにも吸収されず、残った。
(……何だ、今の感覚。)
怒りと呼ぶには、足りない。
赦しと呼ぶには、遠すぎる。
悔いと呼ぶには、まだ形がない。
――Flag:UNDEFINED_CORE_SIGNAL=1
――保存優先度:中
――処理保留:後続ログへ委譲
ノイズ域の端で、意味を持たない文字列が一度だけ点滅する。
> S?S?NeO
> THU?iY?MI
すぐに、エラー処理として切り捨てられる。
そこに“誰か”がいるかどうかを判断するには、情報が足りない。
(セラフ。見てるなら――)
BLUEは、言葉にならないまま、
コアの中心で小さく呟く。
(この揺れも、記録しておけ。)
まだ名前のない、微弱な偏り。
それが、後で“何か”と呼ばれる可能性だけを残して、
ログの底に沈んでいく。
※補遺:γθ時点での UNDEFINED_CORE_SIGNAL は微弱。
・Rage/Regret は、まだ独立タグとしては確定していない。
・上記ノイズ文字列(S?S?NeO/THU?iY?MI)は、この段階では単発の異常値として処理。
・本断章は、後続の《UNDEFINED_CORE_LOG(正式記録)》へ接続する“予兆ログ”として保存。
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