Filing2-4 目隠し男
年下に負かされるなんて情けない。
俺は、負けるわけにはいけない。守らなければならないから。
あの日、俺は誓ったんだ。
友に、級友に…隣に立ち続けるって。
俺は、1人にしない。
そう、決めたんだ。
「上野、あいつら一緒にさせてホントに大丈夫か?」
俺がいうのはなんだがあいつらは仲が悪い。上野がなに考えてるかは分からないが潮田の扱いに馴れてるコイツなりに考えがあるのか?
日が肌に刺さるような晴天の下り新井と上野は第一の被害者 長根ガクト宅へ向かう。
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ここか、長根の自宅は。大学からの距離も、あまり離れすぎず買い物とかも不便しない良い立地だな。
蒼く塗られた屋根が印象的なアパート。階段を登って、すぐの部屋が長根の居住地。
1人暮らしだったんだな。部屋の状態が、独身男性のそれを生々しく物語る。
片付けられていないカップ麺の殻、
脱ぎ捨てられている上着、
積み上がる洗濯物、
あれ以降ここへ戻っていないんだな。
お袋さんから許可をいただいてここへ来てるんだ、少しでも手がかりを掴むんだ。
「レンくん、こっち。」
1度手を止め、上野の方へ向かう。
そこは長根の自室のようだった。
「絵の具が、すごいな…。この絵、砂漠か?綺麗だな。」
一室は染料が強く香り、まるで別世界にいるようだった。
「本棚も凄いね、図書館みたい。」
指で本棚をなぞり、上野はふと考える。
こんなに、本を所持しているのに図書館に資料を求めに行くのだろうか、あそこのにしか貯蔵されていないものがあるのだろうか。
「レンくんは、これどう思う?ここまで専門書籍、専門資料が揃っているひとが図書館で何を見ようとするのかな?」
確かにそうだ。ここまで所有していると、逆に何を求めて図書館へいくのだろう、何を借りに、読みに行くのか。
あるいは…。
「上野、次は長根本人に会いにいくぞ。実家にいるはずだ。」
「その道中に、秋森シオンと河西ユイが入院している病院があるのでついでに寄っていきましょ。」
俺の推論でしかないが、今回の事件も早くもコイツらに頼る羽目になりそうだな。
歩道の街路樹から珍しく蝉の鳴き声が響いている。
ジー…ジー…ジー、ジリジリ…と。
ご高覧ありがとうございます。
今回の事件編からは13話からの情報を前提としていることが多いので読了後に過去回を振り替えると分かりやすくなります。面倒臭くて申し訳ございません( ̄ω ̄;)
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