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最終章 第54話 兄の背中


地下通路。


榊マコトは一人、

アンドロイドの群れを相手に銃を撃ち続けていた。


「……はぁ……はぁ……。」


弾倉は空。

体は傷だらけ。

右腕は血で濡れ、視界がかすむ。


(くそ、もう限界か……。)


だが、その口元にはかすかな笑みがあった。


(……レイ、

カイ、

頼んだぞ。)


別ルートのモニター室。


シグが必死にデータを追っていた。


「榊……。」


彼の視線の先、

モニターには血まみれの榊の姿。


(最後まで、

弟たちの盾になるつもりか。)


シグは強く歯を食いしばった。


「来い、機械野郎ども!!」


榊が叫ぶ。


群れをなすアンドロイドたちが突撃し、

その中心で、榊は体当たりで制御盤に飛び込んだ。


「――っ!!」


爆音。


火花。


閃光。


そして、遮断された通路。


AI中枢前。


隔壁が閉じ、

カイとレイは振り返った。


「兄さん……。」


レイの声がかすれる。


「兄さん……!!」


カイがそっと肩を叩く。


「今は……

進もう。」


「……ああ。」


レイは涙をこらえ、

前を向いた。


巨大な中枢ルーム。


360度の球体型AI核が、

青白く光を放っていた。


その中央に立つのは――

風見惣一郎。


「よく来たな、若者たち。」


老紳士は微笑み、

静かに懐中時計を閉じた。


「ここが舞台の最終幕だ。」


カイとレイは歩みを止めない。


(兄さん、

見ていてくれ。)


(俺たちは、

ここまで来た。)

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