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第3部 第10話 革命の終わり、そして


議会ビルの最上階。

カイとレイは、最後の話し合いの場に向かって歩いていた。


そこに座るのは――風見惣一郎。

老紳士は懐中時計を手のひらで転がし、

静かに彼らを迎えた。


「来たか。」


「風見。」


レイの声が低く響く。


「ここで全てを終わらせよう。」


カイが一歩前に出た。


「もう民意の操作も、

AIの支配も、

序列もいらない。」


「俺たちは人間の手で、

これからの医療と社会を作っていく。」


風見は小さく笑った。


「分かっているさ。」


「……え?」


レイが驚きの声を漏らす。


「私は最初から、

君たちがここまで辿り着けるか、

試していただけだ。」


風見の声は穏やかだった。


「理想を叫ぶのは簡単だ。

それを現実に変える覚悟を持てるか――

それを見たかった。」


沈黙。


「風見……。」


レイが絞り出すように言った。


「お前は……

俺たちに全部を背負わせるつもりだったのか。」


「そうだ。」


風見はゆっくり頷いた。


「革命の後には、

必ず真の指導者が必要になる。」


「それは私ではない。」


カイは深く息を吐いた。


「……分かってる。」


「もう逃げない。」


「俺たちが、

これからの未来を背負う。」


風見は懐中時計を閉じ、

ゆっくりと立ち上がった。


「なら、私は退こう。」


「私の役目は、

ここまでだ。」


微笑むその顔は、

どこか寂しそうで、

どこか安堵しているようでもあった。


その夜、

街には新たな光が灯っていた。


人々は喜び、泣き、抱き合い、

希望を胸に未来を語り始めていた。


その中心に立つのは、

カイとレイ、そして榊。


彼らは肩を並べ、

世界を見つめていた。


(ここからが、

俺たちの戦いだ。)


(理想を現実に変える、

本当の闘いが――。)

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