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第23話 首席挨拶

僕は今、先日決まった首席挨拶を考えている。

一応前世での首席挨拶をイメージして考えてはみたけど、、。

後でセバスチャンに確認して貰おう。




──入学式当日


あの後セバスチャンから「とても良いと思います。」と言ってもらえたので、最初に考えたままの文章で首席挨拶をする事になった。


「新入生代表、レオン・ランカスター。」

「はい。」

「新入生を代表してご挨拶申し上げます。暖かく、柔らかな春の訪れを感じるこの良き日に伝統ある王立学校へ入学できることを心より嬉しく思います。──以上をもちまして、入学の挨拶とさせていただきます。レオン・ランカスター」


終わった、、。

首席挨拶の途中、緊張で手が震えて何度も噛みそうになったけど噛まずに言い切る事が出来て良かった、、。


入学式の後、クラス発表だけされて全部の工程が終わった。

今日は式が終わった後、入学祝いを首都にある僕の屋敷でやる事になってアルやアイザックくん、そして側近の皆んなを家に招待した。


「お兄様、お帰りなさい。入学式はどうでしたか?首席挨拶は?」

「ただいまノア、大丈夫だったよ。心配してくれてありがとう。」

「庭で遊んでたの?」

「はい!この子達と!」


実は屋敷を買った後、沢山の動物達が庭に住み始めた。

先日アルから、僕と同じスキルを持っていた僕のおじい様はいつも動物に囲まれて歩いていたという話を聞いてから、なんで僕の周りには動物が全然来ないんだろうと不思議に思い、気になって琥珀に聞いてみたら、今までは琥珀が僕に近づいて来る動物達を全て牽制してくれていたらしく、今回屋敷を買った事をきっかけに害がなさそうな動物は牽制しなくても大丈夫という趣旨を伝えたら、少し牽制を弱めてくれた。

そのおかげでたくさんの動物達が集まって来たのだ。

最近ノアはランカスター領内にある屋敷より王都にある屋敷に居る事が多く、庭に住んでいる動物達ともすっかり仲良くなり毎日一緒に遊んでいる。


「あっお兄様!皆さん到着したみたいです。」

「本当だ!」

「レオー!」

「れお!」

「アル、アイザック!」

「あ!隣に居るの、ノアくん?」

「はい!お、王子。ノア・ランカスターと申します。」

「王子だなんて!レオみたいに気軽にアルって呼んで。」

「は、はい!」

「こんにちは、だいにおーじのあいざっく・かーらいるともうします。」

「あいざっくってよんでね。」

「はい!ノア・ランカスターです。よろしくお願いします。」

「うん。よろしく!」

「レオの側近達も全員揃ったみたいだよ。」




それから僕達はケーキを食べたり、ご馳走を食べてお祝いした。

ノアは王族と会うのが初めてで最初はすごく緊張している様子だったけど、今はアイザックと一緒に動物達と遊んでいる。

夜になり側近の皆んなはそれぞれの屋敷に帰り、アルとアイザックは家に泊まる事になった。

4人でかるたをしたり沢山話していたら、いつの間にかノアとアイザックは疲れてそのまま寝てしまった。琥珀はノアとアイザックの所で寝る事になり、その日僕は1人で眠りについた。




──翌日の朝


「のあーこはくーまたねー!」

「うん!」

「うむ、また会おう。」

「レオ、昨日はありがとう。月曜日にまた学校でね。」

「うん、また学校で。」



朝食を食べた後、アルとアイザックは王宮へと帰った。

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