第13話 遊ぶ約束
今日は午後からアルとかるたをする。何でアルって呼んでいるのかというと、昨日「仲良くなったんだし、アルって呼んでよ。僕もレオって呼ぶからさ。」と言ってくれたからだ。
転生してから初めて出来る友達が、まさか王子様になるなんて思ってなかったけど転生してから出会った同年代の人は弟のノアぐらいだったから友達が無事出来て良かった。
午前中に予定がないのをいい事に、のんびり過ごしていたら結構あっという間にもう約束の時間になっていた。
(コンコン)
「レオ、入るよ。」
「うん。」
それからアルとはかるたをしたり、僕達は来年から王立学校に通うので学校のカフェテリアにある美味しいスイーツや、クラブの話、委員会の話などをして楽しんだ。
僕とアルは15歳で、16歳から貴族は全員王立学校に3年間通うことになっている。
アルは、少し心配な事があると言った。
「僕達が入学したら、取り入ろうとしてくる人が多いと思うからお互いに気をつけなきゃいけないよ。特に僕は一応王子だし幼い頃からそう教育されてきたけど、レオンは違うだろうから本当に気をつけるんだよ。王宮にはもう取り入ろうとしている貴族から手紙が多く届いてるんだ。昨日の謁見で、フェンリルと契約した事が本当だったと少なくとも王都では噂になっていると思うからさ。」と忠告してくれた。
王宮の人達にもかるたをやってもらいたくて準備していたのを思い出し、かるたをアルに渡すと「皆んな喜ぶよ!」と喜んでくれた。