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第10話 フェンリル

今日はかるたの製造も一旦落ち着き、僕・ノア・セバスチャンと護衛の騎士団長、ジャック・アーロン・アーサーの7人でランカスター領内にある"幻想の森"に行く。

幻想の森には精霊や魔物が沢山住んでいて、精霊と契約するのには最適な森だ。ただし、森には魔物も多く住んでいる為同時にとても危険な森でもある。

だから、今日の護衛には騎士団長も来てくれた。


「今日は宜しくお願いします。」

「こちらこそ!今日は特に厳重に警護させていただきます。」

「ではレオン様、馬車の準備が出来たようなので。」

「あぁ、そうですね。乗りましょう。」


屋敷から幻想の森までは、15分もかからないくらい近かった。


「さて、精霊との契約のやり方は屋敷で説明した通りです。ではやってみましょうか。」

「「はい!」」


精霊と契約するにはまず精霊から自分に近づいてもらう必要がある。

そして精霊が近づいたら契約してくれるか聞き、精霊が許可を出したら無事契約完了だ。


僕とノアが精霊が近づくのを待っていると、ノアの元に精霊が近づいてきた。


「僕と契約してくれますか?」


精霊は頷き、無事ノアと精霊の契約が完了した。

そんな時、後ろから声が聞こえてきた。


『お主、契約者を探しているのか?』



護衛騎士達が警護体制に入った。

警戒しながら後ろを見るとそこには大きくて白い狼が居た。


『お主、契約者を探しているのだろう、我が契約者になってやろう。』


この狼、小さい頃飼ってたシベリアンハスキーのハンナに似てる、、。


「はい、宜しくお願いします!」


精霊と無事契約出来て良かったとほっとしながら返事をし、ふと周りを見てみると皆んな狼を見て固まっている。


「皆んな君を見て固まってるけどすごい人なの?」

『嗚呼、一応聖獣と言われている。』

「えっ聖獣!フェニックスとかの?」

『そうだ。』

「あっ自己紹介がまだだったね、僕の名前はレオン・ランカスター。」

『我に名前は無い。皆フェンリル王と呼ぶ。』


「フェンリル様、レオン様会話中すみませんが、我々あまりに驚いて固まってしまってて、、。

一体何が起きたのか見ておりませんでしたのでご説明の方宜しくお願いします。」

『我と契約したのだ。』

「え、、っと言いますと」

『我とレオンが契約したのだ。』

「フェンリル様とレオン様が、、、、」



((((((えーーーーーー!?!!!?!!))))))



とりあえず屋敷に帰って詳しく話を聞いたところ、事の重大さがやっと理解出来た。

最初は「無事契約が出来て良かったな。」などと呑気なことを考えていたけれど、僕がフェンリルと契約した事で '王族よりも上の立場になってしまう事'や '国の1つや2つ簡単に滅ぼすことが出来る力を手に入れてしまった事' をセバスチャンに説明されてようやくすごいことをやらかしてしまったと思った。

セバスチャンが「まずは国王に手紙を出した方が良いでしょう」と教えてくれたので、ひとまず国王にフェンリルと契約したという主旨や、謁見を求めるという手紙を書いた。



夕食を済ませたら部屋にフェンリルを呼び、国王と謁見することになるだろうという事、もしそうなったら一緒に来て欲しいという事を伝えたら、すぐに『良いだろう』と返事をしてくれた。


それと、フェンリルは名前をまだ持っていなかったので、目の色が琥珀色だった事から "琥珀" と名ずけた。


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[一言] A la verga con el lobo está op
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