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怪人ザリ子と戦闘員  作者: 佐藤 学
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第6話 科学者マチコのお願い

8畳の生活スペース、6畳のキッチン、風呂トイレ別の築年数が経ったアパート。ここに、ジェット団から解雇されたザリガニ怪人のザリ子は戦闘員一人と共同生活をしている。


今日は、科学者マチコと、何故か二人っきりだ。


「ねぇ、なんで戦闘員君、居ないのー。」

「他の怪人と浮気中。」

「最近、怪人の出動、多いもんね。それにしても、サンボイラーって、タフよねー、食べちゃいたいわ。」

「おい、そこのエロチチデカ変態科学者、もう用事済んだでしょ、帰って。」

「何?ちっぱい口ワル怪人。」

「ちっぱいじゃない!」

「プッ、私がナイスバディなだけに、何か、ゴメンねー。」

「上等じゃー!表に出ろー。」

「そんな事より、あんたに用事があるのよ。」

「そんな事って・・・で、何?」

「手袋、使い慣れた感じじゃない。」

「あれ、そちらに苦情、いってないんですか?苦情ですわ、これはクレーム案件ですわ。」

「何ソレ?」

「・・・ホントに聞いてない?スマホの操作出来ないって。」

「うんうん。なーにも、聞いてないよ。」

「アイツ!言えっていったのに。」

「ふーん、まぁ作り直してもいいけど、こっちからのお願いも聞いてくれる?」

「何よ?」

「ちょっと、働いてくれない?バイト代も出すわよ。」

「えー無理、パス。」

「あんた、戦闘員君の少ない給料にも手を出してるんじゃないでしょうね。」

「うぐっ」

「ニートでさらに寄生属性までついてるなんて。ホントになんていうか」

「うぐぅーー」

「ク」

「その先は言わないで!私、もう、HP1なの。」

「クズね。」

「あーーーーーーー」


打ちのめされたザリ子、勝ち誇ったマチコなのだった。


「で、お金ももらえるし、新しい手袋も手に入るし、良い事ずくめよ。」

「そうなんだけど・・・でも、お金入ったら、戦闘員にもご馳走してあげられるかも・・・分かった、やる。」

「よし、手袋渡した甲斐があったわ。」

「ちょっと、戦闘員に渡したの、その為?」

「うん、そうよ。」

「私・・・何されんのよ?・・・まだ、清い身体でいたい。」

「バカな事言ってないで、早速行くわよ。」

「待って!引っ張らないでよ!チチデカ!変態!」


科学者マチコに連れられ、ジェット団に行くザリ子だった。次回に続く。

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