第1話 共同生活の始まり
8畳の生活スペース、6畳のキッチン、風呂トイレ別の築年数が経ったアパート。ここに、ジェット団から解雇されたザリガニ怪人のザリ子は戦闘員一人と共同生活をしている。
「あー暇ね。」
「イー。」
「私の手って不便よね。爪だなんて。スマホも使えないじゃない。」
「イー。」
「全身ザリガニなら強そうってなるよ。でも、この爪があるだけで、後は普通の女の子みたいなのにね。」
「イー。」
「なんで!・・・なんで、サンボイラーは、私を倒していってくれなかったの!ヒーローでしょ。悪を倒すもんでしょ!なんか・・・私って惨めじゃない。」
「イー(↓)。」
「逃げ帰った私は、ジェット団にも解雇され、イーイー言うのと、一緒に生活・・・か。」
「・・・」
「イーって言いなさいよ。」
「イー(↓)。」
「まぁいいわ。それより、これからの生活はどうすんのよ!トイレはウォシュレットつけてもらったから、何とかなりそうだけど、お風呂は!着替えは!」
「イー。」
「んっ、この袋なに?くれるの?100均の袋なんだけど。」
「イー。」
「この棒の付いた、たわしは何?これで身体洗えって?」
「イー。」
「この可愛くない、スポーツブラとパンツは着替え?」
「イー。」
「私!私、女の子なんですけど。もう!ばかー、あーーーーーん!」
「イー(↓)。」
泣き出すザリ子と困惑する戦闘員、二人の共同生活始まったばかりだ。