表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御先祖様…いつか、お会いできることを楽しみにしております  作者: はぎま
アスきゅんジョーカーへの道
363/375

これは、戦力強化になるのかしら

 

 ゆっくりと、動いているのかさえ解らない程にゆっくりと、周りの景色が動くパンパンの中で、パンケーキを食べている私……現在エーリンを捕まえたリアちゃんが憑依合体で私の中に居る。


 《アスきゅんの中ー、嬉しいなー♪》

 《てんちょー、帰って良いですかー?》


 《この世界の調査が終わるまでだーめー♪》

 《世界ったって小部屋ですよー。あれー? テンテン消えましたー》

 《リンリーン、ここだよー!》


 《あっ、海ですー!》

 《世界を創る概念は……ぅゎ……何これ……すごっ……》


 外見は桃色の髪に、鬼の角と妖精の羽はあまり変わらず、変わった所と言えば瞳が紫色になり魔法陣が刻まれたくらい。

 時の魔眼を装着したので、時の桃尻鬼妖精アレスティアに変身したのだっ!


「ところでこの魔法…タイム・アクセラレーションってどんな制限があるんです?」

 《時間魔法に慣れてるかによって使える魔法が違うかなー。私は慣れてるから色々出来るけど……アスきゅんは良いとこ下級かなー》


「へー、凄い魔法ですが消費が激しいので、決戦向きかと言えば難しいですね」

 《魔法陣技術が高ければ、時間を加速した状態で立体魔法陣も組めるし、神級魔法も放てるよ》


「魔法陣って苦手なんですよねー。得意な人と合体したら出来ますかね?」

 《きっとその人の最たる特性ならねー。今のアスきゅんは私の時間属性しか使えないでしょ?》


「そうですね。神聖魔法とかは使えません……あっ、聖女ヘルちゃんと合体すれば神聖魔法が使えるかもしれません」


 よし、そうと決まればヘルちゃんをさわさわ……間違えた合体する為に尻を触りに行こう。

 パンパンのホールを見渡し、私を見ているツインテールを発見。

 近付いて、じーっとヘルちゃんを見詰める。今ヘルちゃんは急に現れた私にびっくりしているのだろうか……いやまだ認識していないのかもしれない。

 先ずは顔を近付け、唇を重ねた……うーん、時間加速中だからなんか感覚が違う。

 尻を触ってみよう。さわさわ……さわさわ……うん、いつもの尻だ。

 合体したいけれど、同意が必要か……時間加速を解除しよう。


「……アスティ、今日も可愛いわね」

「ありがちゅ、ヘルちゃんもねっ」


「で? 何か頼み?」

「うん、合体しよ?」


「……ここで?」

「裏で」


「そういえばリア店長の目にそっくりね……なるほど、興味あるわ。行くわよ」


 ヘルちゃんがノリノリだ。正直断られたらどうしようって思っていたんだ、よかった。

 バックヤードへ行き、ヘルちゃんに魔力を通す。憑依合体の理論はリアちゃんが解析してくれて、憑依合体魔法を作ってくれたのだ。


「じゃあ行くよー。憑依合体」

 シュンッとヘルちゃんが私の中に入っていった。

 その隙に誰かが入った気がするな。ところで一体何人合体出来るんだ?


 《ここがアスティの中ね……散歩してくるわ》

 いってらっしゃーい。


 《アスきゅんって百人の美少女から生まれたから、容量は百人くらいじゃない?》

「あぁなるほど……この憑依合体って条件なんです?」


 《解析した感じなら、ちゅー以上すれば条件は満たせると思うよ》

「それは……みんな合体したがりますね」


 《一回試してみよ? 今パンパン閉めるから》

「別に夜でも良いですよ」


 リアちゃんが出て来て、看板を片付けて終わる準備。勝手に出られるのね。

 まだ並んでいますが、閉店なのね。

 パンケーキ一枚サービス券を配る辺り慣れていらっしゃる……

 しばらくして、お客さんは居なくなった。

 そしてリアちゃんが腰に手を置きながらパンパンのみんなに説明……みんな一度部屋へ戻り、荷物を持って戻ってきた。

 何泊する気なのかしら。


「じゃあみんな集合ー、はいっ、憑依合体」

 シュンッとみんな私に溶け込むように消えた。すげぇな憑依合体……


 《お邪魔しまーす》《あっ、海ですよー》《お花畑もあるー》

 《みんなのお部屋作ったからそこに荷物置いてねー》

 《《《はーい!》》》


 ……えっ、楽しそう。

 ……えっ、今ぼっちなんですけれど。

 ……えっ、私はどうしろと?


 《アスきゅんは自由に過ごしていいわよー》

 《アスティさんのプライベート丸見えですねー》


 恥ずかしいじゃん。

 特にトイレとか恥ずかしいじゃん。

 あとアレも恥ずかしいじゃん。


 《アレスティアー、そろそろ帰って良いですかー?》

「えー、ジョーカー戦には来てよ」


 《じゃあ裏世界に居るので迎えに来てくださいー》

「はいはい。あっクーリンさんに鬼神拳奥義教えてもらってきてー」


 《はいー。じゃあ皆さんごゆっくりー》

 《エーリンちゃんまたねー》


 エーリンが去っても姿は変わらないというか、今の私の姿はゴタゴタするのが嫌なのでデフォルトに戻っている。

 久し振りのノーマルアスティちゃんだ。


 《ねぇアスティ、ジョーカー戦ここで観戦しても良い? 応援したいの》

「うん、嬉しいな……あっそうだ。みんなも観戦して欲しい。応援してくれたら頑張れると思うからっ」


 《もちろんっ》《他のみんなも誘おうよー》《さっきチロルちゃん来てたよ》《全員呼んでも大丈夫そうねっ》


 私の中も賑やかになったな。

 これからフラムちゃん達や母達と、幼女も呼ぼう。知り合い全員合体すれば戦力強化間違いなしだ。

 ズルじゃないよ、戦略だよっ。

 これで、みんなの応援があればラグナに勝てそうな気がする。多分。

 よし、とりあえず母達に会いに行くか。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ