表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/375

ブルーオーブの青ヘビ。

 

 ブルーオーブの青ヘビ。

 そんなにヘビには似ていないけれど、動きも似ていないけれど…仮にそう呼ぼう。

 紙風船が繋がって、ふわふわ浮いている様な…何か不安になる不安定さ。

 青い玉が…十個繋がっている。



 ブルーオーブが連なっているだけなのか、合体しているのか解らないけれど、青い玉一つ一つに意思がある事は確かだね。


 だってほらっ、ウォーターボールが十個浮いている。

 しかも大きさは、さっきの倍だ。

 全て撃ち落とす事は出来るけれど…私の魔力が早々に尽きる。


 一斉にウォーターボールが飛んで来た。


「__無元流・静界」


 私の領域を作ってしまえば、前方からの攻撃なら、撃ち落とさなくても躱せる。


 バシュバシュバシュッ!__


 難なく躱し、

 後方で水の弾ける音が響く。

 追撃が来る前に反撃する。


「__ソルレーザー!」


 青ヘビの中心にソルレーザーを撃ち込む。

 光の柱が一体のブルーオーブを貫いた。



「うーん…どういう生態なんだろう。面白いなぁ」


 ソルレーザーが収まると、ブルーオーブが連なった青ヘビの姿。

 変わっていないと思ったけれど、青い玉が一つ減っている。

 後九回ソルレーザーを撃ち込めば倒せそうだ。


 これなら余裕。

 青ヘビが出した九個のウォーターカッターを見て、弱くなっていると確信した。


「__ソルレーザー!」


 ウォーターカッターを躱しながら、使い慣れたソルレーザーを放つ。

 ブルーオーブを一体倒す規模なら、直ぐに放てる。

 自分の成長に、口角が上がった。



 ……青ヘビの魔法を躱しながら、ソルレーザーを撃ち込み、残るは四体。

 これぐらいなら、溜め撃ち出来る余裕がある。

 …でも、なんだ?プルプルしている?


「…可愛い」


 戦闘中だけど、可愛い物は可愛い。

 青い四体の玉がプルプル動いている。

 凄く可愛い…少し手を止めて眺めてみた。


 ……何しているんだろう。

 ……あっ、川原の方からブルーオーブ。

 なるほど、仲間を呼んでいたのか。


 ふよふよ飛んで来て、四体のブルーオーブにくっつく。

 今度は小さいブルーオーブもくっついて…おい、可愛いな。


 こうやって強敵が居たら、みんなで力を合わせて倒すのかな?

 そう考えると…なんか私が悪者みたいに見えるぞ。



 …もう来ないから、仲間を呼ぶのは終わったかな。

 青ヘビに、腕が生えている様に見える。翼かな?いや、うねうねしているから腕だろう。

 数は…十を越えて、二十。

 十が胴体。五、五で両腕。

 …まだギリギリ青ヘビで良いかな。


 青ヘビの魔力が高まる。

 __来る。

 ウォーターボールが十と、二。

 増えたのが二個だけだと思ったら間違いだ。

 その二個がデカイ。


 三メートルは越えているな…撃ち落とさないと。


「__ソルレーザー!」


 一つ撃ち落とした。

 迫り来る十のウォーターボール。

 __っ!起動が変わった!


 ボコッ__

「__ぐっ!」

 腕で防御したけど…痺れる。

 魔法防御力には自信があるけど、何度も受けるのは危険…


「__ライトソード!」


 ザザザザン!__

 避けきれないのは、

 ライトソードで斬っていくしか無い。

 くそっ、大きいウォーターボールが控えているから集中が乱れる。

 むしろウォーターボールで助かっているけれど…


 __っ!あぁ!ボールがカッターに変わった!


「__ソルレーザー!」


 ウォーターカッターの軌道上にソルレーザーを放つ。

 光の柱が落ちて道が出来た!

 この道を抜けると、

 大きなウォーターボールが待っていた。


「こんなもん!__十六連斬!」


 ザザザザ!__


 ウォーターボールを、

 形を保てなくなる程斬り付ける。

 崩れていく水の壁を突き抜け、


 目の前には青ヘビ。

 光り輝く竜剣を高速で走らせる。


「__無元流・乱れ桜!」


 頭の方から斬り刻む。

 一つ一つの体力は少ない。

 次々と斬り消していく。


 あと三体…


 __ゾワッ__

 急激な寒気。

 本能に従う様に大きく退避。

 その瞬間、上から大きなウォーターカッターが飛来した。


「危なかったぁ…深追いは禁物…」


 また、ブルーオーブがプルプルしている。

 仲間を呼ぶのは駄目だよ。


 追撃しようと魔力を練っていたら、三体のブルーオーブが離れ、三方向に移動。


 これは…青ヘビの数が増えたらやられる。


 近くに居た一体目を斬り刻む。

 二体目をソルレーザーで撃破。

 三体目は…あぁ遅かった。ブルーオーブが集まっている。


 さっきよりも数が多い。


 十体が縦に繋がり、五体ずつの腕。

 下の方に、五体ずつの…足かな。

 これで手足の付いた青ヘビになった。


 なんか…どこかで見た事ありそうだな。

 それに、球体が少しずつ形を変えて、シルエットが滑らかな曲線になって来た。

 頭の部分は口が出来、胴体は滑らかに。

 手足は爪の様な部分も出来て、大きな青い…トカゲ?知らんな。


「トカゲ?青ヘビから、青トカゲにパワーアップしたな…まぁ、まだ何とかなる」



 それよりもね。

 戦闘中なんだけれど…


 さっきから…いや、最初から凄く気になっている事がある…


 もう、二十体は倒しているけど…


 どうして、魔石が落ちないんだろう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ