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12.転生者の少女は企む(後編)

今回でヒロイン視点終わりです。

私は朝早くに来てあの女、たしか一ノ瀬恭歌とか言う女を呼び出して友達になってもらおうと教室に行ったら、そこには生徒会長の西園寺皐弥くんがいた。私は教室に入らず昨日回収し損ねた生徒会長フラグを集めようと思って教室の端で待っていた。


西園寺君は名前で呼ばれるのを嫌がるから私は不本意ながら名字で読んでるの。


なんで、ヒロインの私がこんな風に気を使わなきゃなんないの?


ま、格好いい顔してるからいいや!それに西園寺君の声は大好きなあの人と激似だし特別に許してあげる。


そんな事考えてたら西園寺君は教室の外に来ていた。私は何も知らないようにちょっと!と話しかける。


「他クラス侵入は駄目なんですよ!」


「ああ、すまない。一応先生には許可はもらっている。」


西園寺君は私のことなど無いもののようにスルーして自分のクラスに戻っていった。

なんで?私みたいな可愛い人がこんな近くにいるのに気付かないなんて!!


ふん、良いもん。今日生徒会室でもう一回チャンスあるし!落としてやるわ!


私がこのゲームの唯一のプレイヤーなんだから!



お昼休みになったから恭歌ちゃんに話しかけようと思ったらいつの間にかいなくなってた。優菜ちゃんもいないし、もういやだわ!いいもん涼我くんのところ行くんだから!


「…涼我くんいますか?」


少し声を張り上げながら涼我くんの教室で言うと涼我くんはいち早く気付いて私の方に来てくれた。

やっぱりこうでなくっちゃ!


「どうしたの~?俺に会いたくなっちゃた?」


「…うん、一緒にご飯食べたいなぁーって。まだこっちに来て友達も少ないから…。」


私が悲しそうに言えば涼我くんはならさ、といいながら私の手をつかんだ。


「食堂で一緒に食べよっか!」

 食堂で一緒に食べよっか!


シナリオ道理の言葉を話してくれる涼我くんに私は微笑んだ。


「うん、ありがとう。」


イケメンとこんなに仲良くなれる私はとっても可愛いのよ?

顔を赤くした涼我くんに私は満足げにニヤツいた。ま、誰も気がつかないんだけどね?


「…やっぱり広いねぇ!ここの食堂!」


私が言えば、涼我くんは嬉しそうににこにこと笑った。ふふ、涼我くんったら!私もう恥ずかしいわ…♪


「「あ、結ちゃん!」」


双子さんが私に声をかけてきた。後ろには副会長さんと書記さんもいるけどやっぱり会長の西園寺くんはいない。


「麻琴くん、麻織くん、葵さん、和毅さん、皆さん食堂なんですか?」


「いや、結香さんがここに来てるって聞いたので来てみたんですよ。」


私ににっこりと答えてくれる葵さんに私は頬が赤くなるのを感じた。

やっぱりイケメンは違うなぁ。もう、幸せかも。

私は誤解しますよ?と冗談のように言った。


「勘違いさせてるんですよ。」


「…葵さん何か言いましたぁ?」


一瞬黒い笑みをした葵さんに私が聞くと葵さんはいつもの作り笑いをした。やっぱり完璧じゃない。でも、やっぱり言わないとね。


「そろそろその作り笑いやめて下さいよぉ、変ですよ?」


私が言えば葵さんはにっこりと笑った。


「…気付かれてしまいましたか。まだまだ、技術が足りませんね。」


完璧ですよ?でもそんな事いえません

イベント進めないとね!


「みなさん早く食べましょー?私お腹すきましたぁ…」


「もう、結ちゃんは本当に可愛いなぁ。」


「だねだね!結ちゃん可愛い!」


もうどっちか分かんないけど麻織くん、と麻琴くん、はいつも仲良さそうに笑う。ふふ、大丈夫、ちゃぁんと私があなたたちを導いてあげるから。

そのまえに


「頂きます!」


放課後になって、生徒会室に行けば会計さんが私のことを手招きして呼んだ。


「どぅしたの涼我くん?」


私は涼我くんの横に行ってにこにこと問いかけた。実はここ生徒会役員以外はここに入っちゃ駄目なの。でも涼我くんは会計の仕事をしてないから私は補佐としてこの日から生徒会室に行くことになるのよ!


しばらくしてると神宮寺くんが入ってきて私に何か言おうとしてたけど双子くんがその声を遮った。


「結ちゃん、遊びに来てくれたの!?」


「僕達うれしいかも!」


…あれ、双子くんってこんなに仲良かったっけ?私の知ってる双子くんはもっとギスギスしてたのに?


まいいけど。


私が双子君達と話していると、誰かが入ってきて涼我くんの机から書類を持って行こうとしていた。


きっと、涼我くんが書類をなくすことによって怒られるのを楽しむ悪女ね!ポニーテールだしダッサイ眼鏡かけてるし、もう雰囲気がぼっちだしね?


「あ、駄目だよ!それ涼我くんの書類!生徒会じゃない人がここに入ってきたら駄目な んだよ!」


私はイレギュラーな女に声をかけた。私が作ろうとしている楽園に女の人は入らないの。だから出て行って?


「え」


女がそうつぶやくと私はにやりと笑った、だって邪魔な奴だから早く出て行ってほしいし。


「…へぇ?」


「いっちゃ「分かりました。」


涼我くんが声をかけようとしたのに書類に目を落としたままの女はその言葉を遮って生徒会室の入り口近くにあった椅子にその書類を置いた。


「瀬宮君頑張ってね?私はもうここに来ないから。じゃ!」


何でこの女涼我くんに馴れ馴れしい態度で話すの?ヒロインは私で、あいつはモブなのに


「やだ、いっちゃん帰っちゃうの。」


涼我くんが声をかけたら振り向いた女は私からだと見えなかった。


それから何かぼそぼそと女が話したら。涼我くんは顔を真っ青にした。まさか、脅されたのかな!?でも女はすぐにこっちに顔を覗かせてすみません。と謝ってきた。


「私会計様の補佐をしていたのですがやはり書類を持ち出すのは厳禁で したか。」


その言葉を聞いた生徒会の皆がビクリとしたような気がしたけど私には関係ない。


「当たり前だよ!気よ付けてよね♡」


出来るだけ親切っぽく言ったらきっと、皆からの好感度もあがるはず。


「それに私今日でここにくるのも最後ですし、でもでも家の用事もあるんですよね。 」


そこで私は気付いたのこれもスペシャルイベントだって!これは良いチャンスじゃない?生徒会に入れる!


「あ、なら私が手伝う!計算得意だし!」


ま、私計算苦手だから手取り足取り涼我くんに教えてもらったりして双子くんに取り合われるとか。実はひっそりと私に思いを寄せていた葵さんにお持ち帰りされて家族紹介とかがあって、そのあと数学を教えてもらえたり!


「……とりあえず一之瀬は今日は帰れ、明日補佐の書類を渡そう。」


そう言う神宮寺くんに従った、葵さんに教室を出されたので私は笑顔でおじゃましましたといいながら家路についた。


ふふ、明日から夢の学園ハーレムが待ってるわ!










次回はいつも道理、一ノ瀬恭歌視点で参ります!

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