world symphony
この作品はフィクションです。つーか実際こーなったら怖い。大丈夫。安心してみてください☆
ここは何処だ。
そんな疑問を、何度考えたかわからない。
俺は誰だ。
それすらも、わからない場所。
俺は世界と調和する。
―――最後にある記憶は。
そうだ。いつも通り仕事を終えて、コンビニで弁当と酒を買ったんだ。
そのあと、歩いて五分の自宅に戻って、買ったもんを着替える前に食べた。
それから・・・それから?
「どうだい、無くなってしまった気分は。」
ふいに聞こえたその声に、回想をかき消された。
「無くなった?」
意味がわからなかった。俺はこうしてここにいる。
何を寝ぼけてるんだといわん口調で声はいった。
「そうだよ。まさか・・・わすれちゃったとか?」
「まぁ、憶えてないな。」
そして声は言う。
「仕方ないやつだ。じゃあ思い出させてあげるから、何も、考えないでいて。」
いわれるまま、意識を集中した。
くだらないテレビがやっている。
内容は、よく覚えていない。
ただ、弁当はまずかった。俺は酒で口直ししていたんだ。
突然、くだらないテレビの画面が切り替わった。
臨時ニュース、と画面右上に書いてある。
俺は、耳をそばだてた。
「北極点から、突如現れた光がありとあらゆる生き物を吸い込んでいます。光にしては広がるスピードが遅く、明後日までは避難すれば対策をうてるということで、世界各国の首脳がオーストラリアに集まり始めています。」
そして、画面に大きく、光がうつされる。
それにむかって、木々、草花、建物、動物、人間が吸い込まれていた。
パニックになった。
どうしようか迷った。
とりあえず、酒を飲んで冷静になろうとした。
明後日までに、偉い人がなんとかしてくれる。
そう信じて。
テレビは、ライブ中継になった。光は少しずつ広がっている。
俺は風呂に入った。
なんか別にそれでもよくなった。
思い残すものがなかったから。
家族も、友達も、恋人もいないし。
風呂から上がって、テレビ中継の様子がおかしいことにきづいた。
「光の速度が急激にあがっているようです。我々も危険なので避難します。映像は長し続けるので大丈夫です。」
なにが大丈夫なんだか。
光の広がるスピードがはやくなってきていた。
とゆうか、もう新幹線が走るスピードくらいで、中継車の目の前までせまっていた。
そして、
「ガガガッ」と音がして。中継は終わった。
テレビを消した。
しめていなかったカーテンをしめようとして、外が異常に明るいことに気付いた。
ああ、もうすぐくるじゃねぇか、と目をつむった。
それから30秒後。
目を瞑った視界が、一瞬明るくなった。
「―――どうだい?思い出したかい?」
声の主が俺に聞いた。
「ああ、完全にな。」
俺は、消えたんだ。
視界には茶色の大地しかうつっていない。
「で、あんた誰?」
「僕?僕はこの世界の作成、管理を頼まれていた神様です。」
なんでもありかよ。
「どうして、世界を無くした?」
俺は聞いた。
やつはすぐかえす。
「久々に、世界の歌が聞きたかっただけだよ。ほら、耳を澄ましてごらん。」
静かに、意識を整えた。
風の音にあわせて、綺麗なソプラノの声と、テノールと、バスと、アルトの力強い音。
それぞれの歌がまじりあっているような。気がした。
「いい感じだな。」
「そうでしょ?」
「他の生き物は?」
「いい質問だね。」
そして声はいう。
「この世界は荒れすぎた。だから一度全部なくして、またつくろうと思ったんだ。」
「はぁ・・・え、じゃあなんで俺はいるんだ?」
「私は大変、君を気に入った。ホントはすべて消し去りたかったが、君だけは特別だ。」
つまり、もう俺しかいないのか・・・
「君には、これから私がまたつくる土地に地球ジン1号ということで生きてもらうよ。よろしく」
「はいはい・・・」
もういいや。
眠ろう。。
次に目覚めたのは、草が少しだけ生えた土地だった。
誰も、なにもなかった。
草が仲間だった。
今日から、一人で暮らすのか。
あ、でも太陽はまだあんなにも輝いている。
何をすりゃいいかな
・・・なんでもいいや。きっとまた元通りになるさ。その時俺はいないけど。
そう考えると、すっきりした。
俺はあの歌を思い出しながら、歩き始めた。
世界の歌はこんな風に聞こえた。
災悪は生物が運んだ、
私への最高のプレゼント。
私は歌おう、プレゼントへ感謝をこめて。
世界のしらべを。
いかがでしたか?なんかよく意味がわからなくなりましたが。終わらせられました。ワールドシリーズ2作品目です。どんどん、まだまだふやします。それでは、また後ほど。