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09 竜輝の力

竜輝の力



子供にいきなり地球とのコンタクトといっても難しい。


そこで、日光浴をさせる。


太陽のイメージを取り込む形で教えるようにした。


どうやら、それは成功したようだ。


本人は『太陽』からエネルギーを取り込んでいるように思っている。


実際は地球からのエネルギーだ。


ただ太陽と思っているので夜は閉じてしまうのに困ったものだ。


この辺は、イメージが重要で誤解を生む元だった。


今までにやはり月からのエネルギーと誤解した人もいる。


月の満ち欠けで力の吸収が左右されてしまうから面白い。


あくまで、取り込む能力は本人の意志なのでそういうことになる。


こればかりは、本人が納得しないと意味が無かった。



どうにか太陽というのは雲が隠そうが地球が隠そうが常に存在するものと教えて事な

きをえた。


器半分をすぎるのにさらに4日必要とした。


だが待った価値はあった。


竜輝本人は本人は意識していない。


しかし、すでに周辺の暴風雨状態は解消している。


今ではそよ風レベルに収まってきたからだ。


いよいよ、吸収した魔力の使用の問題になる。


でも、ここで太陽のイメージが役立った。


太陽の降り注ぐ熱のイメージで相手にそそいだらどうかと言ってみた。


とりあえずの、目標を離れの前に立てた案山子の頭の果実にする。


男の要求は、軽い放出魔力の程度実験のつもりだった。




ビカー!


眩いばかりの光の奔流と共に、なんと離れが消滅してしまったのだ。


水とか電気とか火のイメージどころではない。


次元の違う力に途方にくれるところだ。


どうにか抑えることを覚えるのにさらに三日もかかってしまった。


刻々と迫る期限に焦る思いだけがつのる。


母親と姉の死期は迫っている。


死ぬタイミングではなく、治療が間に合う限界タイミングのことだ。


竜輝からの『支援?』が消えて呪いが効果を弱めたことが幸いする。


しおりの顔色が快方に向かっていた。


しかし、所詮小康状態だ。


体内の呪いは確実に進行している。


根本的に治療しなくては手遅れ状態だった




竜輝はなんとか、力の使い方を覚えてきた。


彼本来の力はこんな破壊の力ではない。


魔法の本来の色が白ならば治療と再生が主になるはず。


確かに、再生前に破壊が伴うがそれはあくまで余力の類のはず。


それなのに、軽いイメージ破壊力は屋敷さえも消滅させてしまった。


竜輝のイメージが『治療と再生』と覚えるまでに苦労した。


彼が破壊衝動を好まない子供だったのが幸いだ。


そして、いよいよ人体再生を行う事にする。


こればっかりは、ぶっつけ本番だ。


だから、一発勝負だった。


さすがに、いきなり他人で試すわけには行かない。


幸いな事に、目の前に最適な患者が居た。


それで試すのが一番だ。


母親では体力が無いので姉の方で試すことにした。


二人は力を隠して道場に向かった。




竜輝が一緒なので屋敷までの警戒はすんなり通れたのが幸いだ。


しのび込んだわけでは無い。


しかし、その後の道場までの道には人の気配がなかった。


恐らく、しおりが人払いをして稽古をしているのだろう。


これは、幸いだった。


案の定、道場ではしおりが一人で修業していた。




「なかなかダンスがうまいな」


男は挑発の意味を込めて揶揄する。


「なに、わたしの修行がダンスだというの」


素直な彼女は男の挑発に乗ってくる。


「そうじゃないのか、まさか武道修行だなんていうのか?」


ことさら、強調して揶揄する。


「頭にきたわ、相手をしなさい。痛い目にあわせてあげるわよ」


あまりに予定通りの展開に拍子抜けだ。


「ほう、相手をしていいのか。覚悟はしてるのか」


「なによ覚悟って」


「死ぬかもしれんということだ、いいのか?」


男は真剣な顔でおどす。


「いいわよ、わたしもいきおいあまって殺すかもしれないから」


しかし、受けて立たれてしまった。


こうなれば引くに引けないところなのだろう。


まあ、最初からの目論見通りだ。


この位置なら、すべてが見通せる絶好の場所だった。




「よし、相手をしてやろう。ダンスといった意味がわかるよ」


男は、からかい気味に開始線にたつ。


次の瞬間五方向に気合を放つ。


彼女の護衛は一瞬で全滅だ。


ここで言うのは、人払いしていても張り付いている影の護衛のことだ。


「あなた、なにをしたの」


「無粋な覗き屋を気絶させたのさ。これで思う存分やれるさ」


「まさか、魔法のように感じなかったけど」


「まあ、魔法のようなものさ。いろいろなものがあるからな、それじゃ始ようか」


そういって、男は構える。


勿論、しおりも構える。


しかし、男から見れば隙だらけだ。


魔法使いの拳法というのはいつ見ても同じだ。


実戦拳法の流れからの試行に手を加えていったものが主体だ。


相手を倒すための物ではなく、時間稼ぎが目的の守備がメインになる。


術の発動までの時間稼ぎと言う意味だ。


その意味で、実戦拳法と根本的にずれていた。


男は簡単に死角に入り込み手をひねり上げる。


「なにをするの」


「真剣勝負で負けた相手は何をされても文句は言えないんだぜ。体を自由にさせても

 らうぞ。うらむならその性格にいうんだな」


そういって当身をかける。


あっというまに意識を刈り取る。


「さて、服を脱がすか」


その時、いままでおとなしく見ていた竜輝が猛然と抗議をしてきた。


「なにをするんだ、姉さまを放せ!」


「そこでおとなしく見ていろ、いまから解説するから」


そういって、竜輝を止める。


上着を脱がすと真っ白な肌がまぶしく見える。


竜輝が目を背ける。


男は竜輝を促して無理やり見させた。


医者が患者を診なくては話にならないからだ。



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