第二話 旅立ちの日
「勇者様よければお使いください!」
村人達はたくさんの食料や薬草などをリリィ達に譲ってくれた。
「ありがとう御座います!」
「ねぇ!アイオラ!これだけあればしばらくは大丈夫そうだね!」
「……そうね」
アイオラには村人達が渡すもの全てが供え物にしか見えない。
それを両手が塞がるほど受け取り綺麗にリュックに詰めていく。
「でわ、行ってきます!」
大きく手を振り村を出ていった。
「今日はどこまで行くの?」
「今日はここまで!」
リリィが地図を広げアイオラに説明する。
ここからだいぶ進んだ場所、遠すぎるぐらいだが、嫌でもそこまで進まないといけない理由を知っているから何も言えない。
「分かったわ、じゃあ急ぎましょう」
「うん!」
「重くない?荷物」
「大丈夫だよ!」
二人はドンドン前へ進んでいく。
できるだけ休まず、遠くへ
そうでもしないと間に合わない。
「リリィ、もう周りが暗いわ、ここで今日は休みましょう?」
「もう少し進もうよ!」
「……リリィお願い、今日は休んで?」
「分かったよ」
リリィの方が折れ今日は休むことに
「リリィ、スープ作ったよ、飲む?」
「うん!」
アイオラからスープを受け取り美味しそうに飲むリリィ
「やっぱりアイオラの作ったスープは美味しいね!」
「ありがとう」
このスープをこの子に後何回作れるだろうか?
ふとそんなことを考える。
「ねぇ、アイオラ」
「どうしたの?」
「このスープ明日も飲みたいな」
「だめ?」
「…もちろん、明日も作るわ、貴方が望む限りずっと」
「やった〜!」
「やっぱりアイオラは優しいね!」
こんなことで喜んでくれる子がなんでこんなめに?
いや、こんな子だから、勇者に選ばれたのだろう。
私だったら、25歳で死ぬと言われたら、きっと世界を助けず、自分のために生きる道を選ぶ、
でも、リリィはそんなことしなかった。
だからこそ勇者の剣はリリィを選んだんだ。




