絶世の田舎爆乳令嬢、誕生 ②
転生が思いの外体力を使うのか、それとも私の生前の体力のなさが仇となったのか、完全復活するのに7日ほどかかった。
その間、愛する家族と心優しい使用人のみんなの献身的な看病で身も心も癒され、『シャーロット』という人物像と置かれている環境を聞き知ることができた。
フルネームは『シャーロット・イリック』
自然豊かで静かな田舎にあるイリック子爵家の長女で16歳。
前世25歳だったから、二度目の青春到来だ。
9歳の妹ソフィアがいる。
ソフィアは輝く白髪にエメラルドグリーンの瞳。ショートケーキの上の生クリームのように柔らかく白い肌で、甘い香がし頬はほのかにピンク色。
心は高山の雪解け水のように不純物がなく、清らかで澄んでいる。
早い話、容姿も内面も天使以上に天使だということ。
そんな私も容姿はすごかった。
グレーオパールのようなピンクがかったグレーの髪は胸の位置ほどまであり、毛先に向けて緩くウエーブがかり、天使のリングがあるほど艶やか。
目鼻立ちははっきりしているが自己主張しすぎることない。
瞳は髪色と同じピンクグレーで、まつげはマツエクをしているかと思わせるほどのボリュームと長さ。
降り積もったばかりの新雪のような、なめらかな白肌に細く長い手足。
ほどよく肉付きつつも引き締まった体はウエストがしっかりありつつ女性らしい湾曲もある妖艶ボディー。
だれがどうみても絶世の美女。なのに笑うと周りが溶けてしまうのではないかと思うほどの、可愛い笑顔。
美しさと可愛らしさを兼ね備えたのが私!
この件に関しては、美の女神チョイス容姿は最高だ。
そしてこの容姿を最高から最強にしたのは、このパーツ。
それは……胸!
マシュマロみたいに柔らかく、かつ張りと弾力のバランスが絶妙で、ずっと触れていたくなるような感触。
何もつけていないのに、完璧にできている谷間。
そして上向きで眠っている時、息苦しさで目覚めてしまうほどの大きさと重さと存在感がある胸。 なのに垂れてない。
生前の世界での表現を使うと、これは多分Gカップだろう。
そう、私は女神に要望した通り『絶世の爆乳美女』に生まれ変わっていたのだ。
この容姿が最強でなければ、何が最強の容姿なのか見せてほしいほどよ。
性格は優しくて怒ったところを見たことがないほど穏やか。
でも『ダメなことはダメ』だと言え、芯がしっかりしている。
人のために自然と行動ができ、人にも動物にも好かれ、シャーロットの周りにはいつもたくさんの人や、動物が集まっていたそうだ。
好きなことは読書と料理。
これだけ素晴らしい人なのに恋人はいない。
シャーロットの理想が高すぎて選り好みをしているのではない。
周りから見てシャーロットが理想の人すぎるため、相手は容姿端麗、品行方正、頭脳明晰、文武両道、完璧超人でないと、不釣り合いだと言われていたから、誰もシャーロットに言い寄ってこなかったみたい。
そんな完全無欠な人がいるのなら、チラッと見てみたい気もするけれど、だからといってそんな人と恋人になりたいかは別の話だし、田舎貴族の娘には関係のない話かなと思う。