こんな転生、ありますか!? ①
今年こそと思っていたのに、やはりというべきか25歳の誕生日も私はぼっち。
仕事帰り、コンビニで割引シールが貼られたショートケーキを買い家路につく。
私の場合『彼氏はいたけど、最近別れて今はいないんです〜』といったものではない。
彼氏いない歴=年齢といった寂しい実情。
どうして恋人がいないのか分析した友達からは「性格はいいんだけどね、他は全てにおいて平々凡々で特長がないのよ。胸以外......」と言われる。
「胸以外特長がないって、どういうことよ」
友達の言葉を思い出し、1人で過ごす寂しさよりも 、むかつきがまさる。
街灯の電気が切れかけチカチカする夜道を歩きながら、独り言が口をついて出た。
「私だってなりたくて微乳なったわけじゃないんだから!」
通行人がいないことを幸いに、止まらなくなった心の声を口に出していると、路地裏らから密かに私が餌をやって可愛がってる白い子猫が出てきた。
「住んでるアパートがペット不可だから、飼ってあげられなくてごめんね。今日私誕生日なんだ。一緒に祝ってくれる?」
カバンの中から猫缶を取り出して、子猫の前に置いた時、雲に覆われて真っ暗だった空が、目が眩むほど強い光を放ち周り一面白くする。
「え?」
まだ猫缶を食べていない白猫と共に空を見上げる。
目が眩みすぎて視界が真っ白になったと 思ったら、辺り一面真っ白な光が包み込み、私と白猫共々光の中に吸い込まれて行った。