ヘタレギャル始動①
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愛莉の「ジャンケン、ポン!」という掛け声で偽デートの順番を決めるジャンケンが始まった。
中々勝負は付かなかったが遂に決着が着いた、1番初めに健一と偽デートを出来る名誉を得たのは……愛莉だった。
「やったーー!!これは私の日頃の行いが良いからね!!きっとそうだわ!」
その場で右手を上げて飛び上がると身体全体で喜びを表現していた。
そんな勝利者を見ている2人がいた、敗者では無いが、2番手は風香、最後が未央という順番に決まった。
「………まぁ、2番手だから良いわね」
風香は澄ました顔をしながらそう呟いたが内心は………
(あぁーーーー、あそこでパーを出していれば1番先に健一君とデートをするのが愛莉じゃなくて私だったかもしれないのに!!)
と、メッチャ悔しがっていた。
ただ、それ以上に悔しがっている人物がいた、それは未央だ。
「ふ、ふふふっ……私が最後ですが、そうですか……でも良いですよ……最後の方が健一さんもデートに慣れていると思うから楽しそうですし………」
顔を痙攣らせながらもプラス思考で考えている未央だが、こちらも内心では凄い事になっていた。
(………嘘よ、間違いよ…ありえない…夢だよ……でもこれは現実……ふふ…ふふふっ……ここにいる女2人をヤれば………)
と、かなり追い込まれているのか未央は狂気的な考えになっていた、でも未だ残っている理性が未央に変な事をさせなかった為、何事も無かった。
その後は偽デートの順番が決まった為、その他の細やかなルールを話し合つた、それは………
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偽デートのルール
・偽デートをする時は決して他の女性は邪魔しない事
・デートプランは女性が考える事
・健一に偽デートをしていると気付かれない事
・偽デートをするのは悟との本番のデートの予行練習だと嘘をつく事
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こんな感じでルールを決めた。
愛莉達はそれで良いと頷きあっていたが、さっきまでずっと静観を決めていた悟からしたらちょっと待てと言いたい内容が出て来たので流石に自分から聞く事に決めた。
「愛莉達、ちょっと待ってくれ。なんかルールの中に俺の名前が入っているのだが……俺も何かやるのか?」
「当たり前でしょ?悟には私達が健一と偽デートが出来る様に話を合わせてもらうわ」
「そうか、分かった愛莉達に従う」
悟の質問に愛莉が「当然でしょ?」とでも言うように返事をした。
言われた悟は別に反論などするつもりは無かった、元々愛莉達が健一の事を好きなのはかなり前から知っていた、それに親友が幸せになるならいくらでも手助けをすると決めていた。




