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鈍感主人公の育て方 本人だけは自分が鈍感だとは気付いていない件について  作者: 加糖のぶ
 ツインテお嬢様は付き合いたい
25/35

プロローグ

ブックマーク・評価・読んで頂いている方々ありがとうございます。゜(゜´ω`゜)゜。



 誰も何も話さないまま時は過ぎて行った。


 そんな中、風香は何かを思い出したのか愛莉と未央に話しかけた。


「貴方達、2年前に誓った約束は覚えてるわね?」

「当然!忘れる訳ないでしょ!」

「しっかりと覚えてます!」


 風香の言葉に愛莉と未央は堂々と答えた、風香達3人は2年前にある事を3人で決めてたのだ、それはこうだ。


-------------------------------------------------------------------------

    

      2年前に誓い合った約束


・健一が、風香・愛莉・未央の3人の中の1人に告白をしても恨みっこ無し


・誰が付き合おうがいつもと同じ様に接する事


・アピールをしても良い、正し自分から告白をしてはいけない


・健一を偽デートに誘っても良い


・ライバルが増える様だったらその都度この説明をする


-------------------------------------------------------------------------



「………そう、覚えているなら良いわ、でも今の状況はもう違う、以前は健一君の事を狙う女性なんて現れないと思っていたけど、これから現れるかもしれないし……既にもういるかもしれない」

「「っ!!?」」


 そんな言葉に愛莉と未央は危機感からか身構えてしまった。


「かもしれない、と言ってるのよ、それに本当に健一君の事を好きになっている子がいるかもしれないけど、私達は幼馴染というアドバンテージを持っているわ!」

「その、風香先輩、聞いた事があります、幼馴染は負けヒロインだと……それでも勝ち目はあるんですか?」


 威勢良く言う風香に未央は思った事を伝えた。


「………他所は他所よ、別に幼馴染が確実に負けヒロインなんて決まってる訳じゃないわよ?その人物のやる気次第でしょ?それとも未央ちゃんはもうリタイアかしら?」


 風香はお返しと言うように意地悪な笑顔を未央に向けた、向けられた未央は少しムッとした表情になった。


「リタイアなんてする訳ないじゃないですか……風香先輩より私の方が健一さんを好きなんだから」

「なっ!?……未央ちゃんも言うじゃないの、でもそれは否定させて貰うわよ?健一君を1番好きなのは私よ!!」


 未央の言葉に少しカチンと来た風香はクールに接するのを辞め、自分の方が好きだと伝えた。


 その間愛莉は1人、どうやってこの言い合いを止めるかオロオロしていた。


「………風香先輩、健一さんは年下好きらしいですよ?それを考えると風香先輩は歳を取り過ぎですね」

「どこ情報よそれ!それに私と貴方は一歳しか変わらないでしょ!!」

「その一歳が超えられない壁なんですよ、現実を見て下さい」


 そんな風に「ぎゃー、ぎゃー」と口喧嘩を始めてしまった風香と未央に愛莉は待ったをかける事にした。


悟はその間「青春だな〜」と呑気に見ていただけだが。


「2人共少し落ち着きなさい、今私達で潰し合いをしても意味が無いでしょ?それにもっと大事な決め事があるでしょ?このままじゃぽっと出の女子に健一を取られるわよ?」

「それは嫌よ!」「それは嫌です!」


 愛莉の言葉にさっきまで口喧嘩をしていた2人は声を揃えていた。


そんな仲がいい2人に苦笑いをしていた愛莉だが大事な話をする事にした。


「ならもっと利己的な話をするわよ、まず、私達は健一が告白をしてくるのを待っていた、でもそれは今は難しくなって来たわ、そこでここは私達で健一を攻めるのよ!」

「健一君を攻める?ヘタレな貴女にそんな事出来るの?」

「そこ!揚げ足取らない!今からしっかりと説明するから待ってなさい」


 そう前置きをして愛莉が話した事はこうだ。


 健一も言っていた事だが、このままでは幼馴染の関係も無くなり本当に他人になってしまうかもしれない、健一は優しいから本心では言っていないとは思うがそれも時間の問題だ、なら自分達が動くしか無い、そこで愛莉が考えたのはこの3人で健一と偽デートをする事だ。


 偽デートをするのにも理由がある、あんなにも彼女を欲しいと言っていた健一が突如、もう彼女を作るのを諦めたと言い出したのだ、あんなにも彼女を欲しいと言っていたのにそれは不自然に感じた。


 ただ、本当に何か心境の変化があり、彼女を作るよりも重要な事を見つけたのかもしれない。


 だが、それでは自分達の恋が叶う事は無い、そんな事はあってはいけない事なので愛莉達3人で1人ずつ偽デートという形でデートを行い、健一に彼女というものは良いものだと思い出させると共に鈍感な健一に恋という物を教えるのだ。


 勿論誰が先に偽デートを行うかはフェアに決める為にジャンケンで決める事にする、ジャンケンだったら運次第でどうとでもなるので勝ち負けがしっかりと決まると思ったからだ。


「………と言うことよ、私の話が理解出来てそれで良いと2人が思うなら早速ジャンケンで偽デートの順番を決めるけどどうする?」

「「………‥」」


 愛莉が説明をし終えると2人に伝えた、その話を頭の中で考えているのか2人は暫し無言になり考え込んでいた。


5分程2人は考え込んでいただろうか?考えが纏まったのか顔を愛莉に向けて来た。


「2人共、どうするか決まった?」

「えぇ、私は愛莉の提案に乗るわ、ここで何もしないよりは自分から動いた方が賢明だから」

「私も愛莉先輩の提案に賛成です」


 2人が賛成してくれた事に安堵の息を吐くと気持ちを切り替えて愛莉は2人に今からジャンケンで決める事を伝えた。


「分かったわ、じゃあ今からジャンケンをするけど……これはただのジャンケンだから小細工なんて使っちゃ駄目だからね?」

「分かってるわよ、そんな事しないわ」

「右に同じです」

「………そう、じゃあ行くわよ?」


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