表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Laugh Chaos  作者: signal.U
66/66

第六話 ジ・アウターズゲート 〜 アフター・ザ・バトル 〜

「ん……んあっ。 ハッ‼︎」


マキは目を覚ました。首を動かし辺りを見渡すと、そこは見覚えのある風景……というより、様々な謎の骨董らしき物が周りを埋め尽くしていた。……萬マ殿だ。


「おおっ! マキのヤツが気付きおったぞぉ‼︎ おーい、キリカやーい、エレンやーい、マキが起きたぞーい‼︎」


すると、すぐにパタパタと駆け寄る足音が二つ近づいて来た。


「マキっ気がついたか⁉︎ 大丈夫か⁉︎ 心配したんだぞ‼︎」


「マキさん。もう私、目を覚まさないかもしれないと思っていました……えぐっ」


ポロポロと涙を流す姉妹が顔を覗き込んでいるせいで、マキの顔に雫が雨のようにいくつも落ちてきた。


「すまんすまん。俺の力不足でこんなことに……。って、俺たちどうやって助かったんだ⁉︎ なんでここにいる⁉︎」


マキは今ここにいる不可思議な事象をようやく認識してハッとした。


「それが、アタシ達も気絶しててわかんねぇんだよ。ジっちゃんが言うには、気づいたら店の前に三人とも倒れてたから、とりあえず運んでくれたみたいなんだ」


「ワタシ達が助かったのが不思議でしょうがありません。あの絶望の淵からいったいどうやって助かって、なぜ萬マ殿の前に倒れていたのか……。ワタシにもさっぱりです」


姉妹にもわからないようだ。するとあれは悪夢か何かだったのだろうか。いや、そんなハズはないか。鮮明に覚えているし、身体中が痛くてダメージもしっかりと残っている。


とりあえず、姉妹から報告が上がってるかもしれないが、俺からもジィさんに調査報告をしなければ。


「ジィさん。たしかにスカイツリーの非公式階に例のゲートは開いてたよ。そのゲートは『アウターズゲート』と呼ばれてて、どうやら『外なる神』とかいうのを呼び出すための、ヤバいものだったらしいんだが。でも俺、ゲートの所にいた変なヤツにボロ負けした挙句に、ゲートを閉じることもできなかった。すまん」


事前にジィさんに渡されていた白い石を取り出そうとポケットに手を入れたが、そこに石はなかった。戦いの最中に落としたのだろうか。


「それなら大丈夫じゃ。ある密偵によると、ゲートは塞がっていたようじゃ」


えっ……なぜ? 助かって万マ殿の前に倒れていたのもそうだが、ゲートが塞がっていたのもまったく意味不明だ。まさか助っ人が来てくれて助けてくれたのだろうか。しかし、あそこには俺たちしかいなかったはずだし、そもそもゲートの封印の仕方を知っていて、なおかつあの高級スーツの男をどうにか出来るヤツなんているのだろうか。まずありえないであろう。いったいどうなっているのだろうか。


……わかった。『外なる神』は実は善神で、召喚された後に、神殺しを企てる悪党である高級スーツの男をブッ倒し、俺たちをここまで運んでくれたのではないだろうか。そしてもう他の神が召喚されないように、白い石でゲートを封印したのかもしれない。『外なる神』が悪いヤツとは決まってはいないだろうし、あり得ないわけではないであろう。


まぁ、どれにせよはっきりとしないことだらけで合点がいかないが、しかしこれだけははっきりと言える。俺はあの男にまったく歯が立たず、何も出来ずにあっさりと負けた……。


「ジィさん、急で悪いんだが姉妹を少しの間預かってくれないか? 俺、もう一度『英魂の間』に行ってこようと思う」


英魂の間……数多の英霊達の導きで三人の戦神達に会うのことのできる特別な場所。昔、そこで修業をしていたことがあるが、あまりのキツさに途中で投げ出してしまった経緯がある。もう二度とあの地には足を踏み入れないと決めていたが、そうも言ってられなくなってしまったのが現状だ。きっとそこでの修業をきっちりと終えれば、今とは比べ物にならないほどの戦闘力を身に付けることが出来るだろう。


「ほい、そうかい。娘っ子達の面倒ならワシが見とくでの。思う存分強くなって帰ってくるのじゃぞ」


ジィさんは笑顔でそれを引き受けた。この『英魂の間』については、以前にも話したことがあったので、ジィさんの飲み込みは早い。


「助かるよ。今度はちゃんと卒業してくるから、それまでよろしく頼んだ」


そう言いながらマキは姉妹の頭をポンポンと叩いた。


「もう誰にも負けないように強くなって来いよ!」


キリカは自分の顔の前に拳を突き上げ気合いを示した。


「マキさん。頑張って来てください、応援してます!」


エレンはニコリと笑顔を見せた。姉妹の期待にも応えられるように成果をださなければ。


「じゃ、ジィさん二人をよろしくな」


「うむ。あ、マキよ、ちょっと待てぃっ!」


ジィさんは急に声を上げた。


「なんだよ」


「ところでじゃが、その、今お前さんが横になっている『ストレイシープのベッド』は買わんかの。『ストレイシープの毛、百パーセント! あまりの快眠すぎて、そのベッドで眠れば一気にあの世まで‼︎』が売り文句なんじゃが、買わんかの?」


「いるか‼︎」

第六話 完


次話の更新は春を予定しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ