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Laugh Chaos  作者: signal.U
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第三話 ワタシ達『ディザイア・シスターズ』‼︎ 〜 再結成 〜

「なぁエレン、アタシ達これからどうする? ディオ様から勝手に離れたのはアタシ達だし、そう簡単には帰れないよなぁ」


「んー、そうだね。あの頃はこっちの世界に興味があって、反対するディオニューソス様を押し切って思いのままに飛び出したけど、その結果がこれだからなぁ。姉妹散り散りになって数百年、ここで再開したけどほとんど何も実行出来てないしね。一緒に色々やってみたい、行ってみたいだったのに、ほとんど出来ず終いの夢のまた夢……。このまま帰ったら余計怒られそう。どうしよう」


エレン、ごめん。そそのかしてディオ様の下から連れ出したアタシのせいだね。巻き込んでしまって本当にごめんなさい。


舞台袖に憂いる姉妹がいた。すっかり観客達も会場から退出し終えており、場内は先ほどまでの熱気が嘘かのように静まりかえっていた。……一部を除いては。


ステージでは、羽の生えた志村マネージャーと刀男が戦っている。どうやら志村マネージャーの手下みたいのは刀男に圧倒され、余裕負けしているようだ。ダセっ志村のヤツ。そういえばエレンはなんであの刀男といたのだろう。


「なぁエレン、なんであの刀の男といたんだ? アンタもアタシと同じパターンで契約にでも使われたの?」


エレンは少し難しそうな顔をして答えた。


「えーっと色んな人が、所有者になっては次の人へみたいなのが繰り返されて、巡りに巡ってあのマキっていう人が今の所有者になったの。あ、でも所有者っていうか預かってる人、かな」


なにかと事情があってめんどくさそうなので、それ以上は聞かないことにした。


「ふーん。アタシはずっと悪魔が所有者だったからアッチの世界にいたんだけど、最近あのグラサンが所有者になったから、コッチの世界に戻ってこれたわけ。で、ライブやりまくりでなかなか最高だったわけよ」


「だから最近お姉ちゃんの気配が感じられるようになってたんだね! よかった、ずっと心配してたんだからね」


かわいい妹だこと。ぎゅーっとしてやろうか。にしてもアッチの世界は殺伐としていて生きた心地がしないので、もう二度と行きたくはない。


「ねえ、お姉ちゃんはまだ他に何かしたいことある? 帰る所もないし、当初の予定通り何か一緒にしようかと思って」


「そうだなー、もうライブは思いっきり楽しんだしなぁ。今のところはピンとくるのはないかな。アタシはいいから、エレンのやりたいことを一緒にやるってのはどう⁉︎ ディオ様のとこに居た時にあれもこれもって言ってたよな⁉︎」


「いいの⁉︎ えへっ、嬉しいな。じゃあね、久しぶりにお姉ちゃんと音楽やりたいな! こっちの世界ならではのやりたいこともたくさんあるけど、まずは一緒に音楽やりたい‼︎」


エレンは目を輝かせて言った。


「へへっ、じゃあライブ一緒にやるか⁉︎」


「ライブじゃダメだってば。それじゃ魔力をまた大量に漏らしちゃうじゃん。人のいない何処かに引きこもって音楽やるか、ライブならワタシ達も聴く相手も、魔力を有効に利用できる何かじゃなきゃダメだよ」


「おいおい難しいなそれー。どうすりゃいいのかぜんっぜんわかんねーよー」


「だよねー。ワタシも考えたけど何も思いつかないんだよね。何かいいのないかなー」


エレンの注文は難しい。そのせいか自分自身もまだ考え中なようだ。


キリカは両手を後頭部に回して物思いにふけった。しかし何も頭に思い浮かんではこない。


何気なくチラっとステージの方に目をやると、さっきまでの勢いはどこはいったのやら、形勢が逆転していた。しかも志村が志村じゃなくなっていた。


なんだあのコウモリの化け物は。それにマキってのは、さっきまで余裕をぶちかましていたのに、なぜか今では頭を抱えてうずくまっている。まるでアタシ達の状況を身体で表しているようだ。


……それはさておき、いったい何があったんだろう。


「おいエレン。なんかアンタの連れがヤバそうだぞ」


妹もステージの方を見やると、思わず口に手を当てた。


よく見ると、どうやら志村のヤツが念動波かなにかをマキってのに送っているようだ。頭を抱えているのはそのせいだろう。きっと頭の痛みでどうにもならない状態なんだと思う。


「エレン、どうすんだ? 助けんのか?」


その光景を見ながら妹はポンっと手を叩いた。何かを閃いたようだ。


「そうだお姉ちゃん。マキさんなら話がわかるっぽいし、やりたい事お願いしたら聞いてくれるかもよ? なんかこの人、こっち関係の人と関わり強いみたいだし、ワタシ達にとっては普通の人より絶対安心だと思うよ。それにお家も結構広いから、宿代代わりに戦闘サポートってことで、ワタシ達自慢の音楽を提供するってことにすればいいんじゃない⁉︎」


アタシ達の音楽での戦闘サポートがあれば、マキってのがどのくらい強いのかわからないが鬼に金棒だ。


たしかにそれならエレンのやりたいことにピッタリ当てはまるし、客はマキ一人だがライブもできる。加えて他のやりたいことも出来そうだ。


「うんっそれで行こう! じゃ、アタシ達の本領発揮といきますか!」


そうして数世紀振りの姉妹ユニット再結成を果たし、さっそく始動するのだった。

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