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第二話 ただもう一度だけでいいから微笑んでほしかった 〜 ??? 〜
「いやぁ、ダンナさんも残念でしたねー。あと一歩のところでミスチョイスしてしまいました」
先ほど黒い悪魔と大きな肉塊が争った建物の上に、派手なスーツを着た男が立っていた。右腕には一冊の本を抱えている
「これにはまだ研究の余地があり、二つとない貴重なものですから、さすがに渡せませんね。目を盗んで回収しといて正解でした」
その一冊は『バルドゥス奇書』だった。件の禁書である。
「ハーデス様もなかなか気難しい方ですからねー。まっ今回の報告書もまたワタシが書いて、次に繋げるとしましょう。アハハハハ!」
派手スーツの男はひとしきり高笑いをすると、そのまま暗闇に融けて消えてしまった。
第二話 完




