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仕込みはばっちりや!

如月と明王も婚約し、天衣と魁皇もうまくいき・・・

それぞれがうまくいくさなか

舞台は未来へ突入!

☆美宇SIDE☆


「くらえ! 必殺! ウルトラスーパースマ――――――――――ッシュ!」


パコンと、気持ちがいいほど音が出る。

白い線からボールが出たと同時に、ピッと笛が鳴る。

脇から歓声を含めたざわめきが沸き起こる。


「どうや! 優勝したからっちゅうても、うちにかかればざっとこんなとこや!」


「さ、さすがです……鈴木先輩」


「私達にもぜひスマッシュの打ち方、教えてくださいっ!」


「あーすまん。これうちだけの必殺技やから、教えられへんわ。ニヒヒ」


そういいながら、うちー鈴木美宇は彼女らに笑いかけた。

冥皇大学を卒業して早三年、うちは現在卒業した母校のテニス部を訪れている。

三年たってるといえ、先輩後輩関係は崩れることなくこうして練習試合をしている。

まあ、それはただの建前で……

ここに来てるのは、もう一つ理由があるわけで……


「お疲れさま、美宇姉。相変わらず容赦ないね」


「なんや、凪。見てたんか」


「うん。ちょうど終わったから」


「ほな帰ろか。暗くなる前に」


「そうだね。僕、着替えてくるから先に行ってて」


爽やかな笑み、優しく包み込むような温かさ、彼こそうちが大好きな日向凪や。

うちが冥皇に通ってたせいか、凪もそこに受験し晴れて大学一年生だ。


テニスなどのスポーツの試合もできれば、凪の勇姿も見られる。まさに一石二鳥!

まあ二年たっても関係性は変わらずじまいなんやけど……

だがうちはめげん! いつか凪を振り向かせるんや!


「お待たせ。美宇姉、なんでガッツポーズしてるの?」


「え!? いや、その……ほら気合いや、気合い! 何事も頑張ろうっちゅうな!」


「何それ、変なの」


「こ、細かいことはええからはようヘルメット被りぃ。遅くなってしまうで」


「うん」


ヘルメットをかぶりながら、うちはバイクにまたがる。

凪はその後ろで、うちにしがみつくように乗る。

……我ながら何とも不思議な光景だ。

おそらく凪は何も感じないのだろうが、うちは気が気でしょうがない。

だって凪がうちにしがみついとるんやぞ!? この幸せを、誰とかみしめばええねん!

ああー……心臓が持たない……


「そういえば美宇姉、今日だよね? ルナティックハウスに行くの」


「まあなー。あいつらが帰ってくる言うから、久しぶりにリュウの顔でも拝もうと思ってな」


「あれからもう二年たつんだねー。何かお土産持っていけばいいのに」


「安心せぃ、酒の仕込みはばっちりや!」


「飲酒運転だけはしないように」


スピードを一定に保ちながら、道路を走ってゆく。

しばらく運転していると、凪はぽつりと口を開いた。


「ねぇ美宇姉はしないの?」


「あん? なにをや」


「結婚」


あまりの衝撃で、ブレーキをかけてしまう。

日向神社の駐車場に差し掛かるとこでとめ、彼に気付かれないように反論した。


「いいいいきなりなんや! びっくりしたやないか!」


「だってもう二十三でしょ? 結婚してもいい気がするけどなあ」


「何言っとるん! まだ二十三や! ぴっちぴちの二十三やぞ!」


「ごめんごめん、そんなつもりはなかったんだけど」


「それに……結婚なんてしたら、凪が一人になってしまうやん!」


そういいながら、ヘルメットを取りバイクを止める。

ゆっくりとヘルメットをとった凪の顔は、不思議そうにきょとんとしていた。

言ったこっちが恥ずかしくなり、凪の顔をじっと見るのだけで赤くなってしまう。

しばらくうちを見ていた凪が、ぷっと吹き出した。


「もしかして美宇姉、三年前に僕が言ったことまだ気にしてるの?」


「気になんかしてへん! 別に、独りぼっちになるのが嫌で泣きじゃくってたことなんか気にしてへんで!」


「やっぱり気にしてるんだ」


凪はそういいながら、にこりとうちに笑いかけた。


「大丈夫だよ。僕、もう大学生だよ?」


「それでもうちにとっては大事な弟みたいなもんなんや!」


「弟かあ……なんなら従姉弟してじゃなくて、異性として付き合ってみる?」


!?


い、今なんて言うた? 衝撃の一言が聞こえた気がしたんやけど!


「なんて、冗談だよ」


「じじ冗談もほどほどにせい! 反応に困るやろうが、まったく! ほないって来るわ」


「え? お酒はいいの?」


「買っていくから心配あらへん。戸締りしっかりせぇよ、凪!」


「もう。僕子供じゃないんだから。行ってらっしゃい」


苦笑いしながら手を振る凪の姿を見送りながら、うちは小走りでバス停まで向かったのだった。


(つづく!!)

というわけで、終盤ですよ皆さん。

長かった・・・

安心してるのもつかの間、実は本編がおわっても・・・

あとは、いわなくてもわかりますね笑


ちなみに別作品にて、書き下ろしお話を投稿しました!

話題はゲームです! こちらとあわせて

お楽しみください!


次回は、かいちゃんと天衣ちゃんの様子です!

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