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【第七限】 ずれた少女

遅 く な り ま し たorz

学校行事が忙しすぎるもんでして^^;


まぁ言い訳もほどほどにして、本編どうぞ!

※今回は若干長めです


この娘は一体何を言っているんだろう?


Q、『私が見えるの?』


A、はい、愚問です。

会話のやり取りをしている時点でそれ確定事項じゃない?

というか見えるって何?


「えっとー・・・・見えるも何も今こうして喋ってることが何よりの証拠かと・・・・」


「・・・・・・ありえない・・・・・・ありえないありえないありえない・・・・・・・・私が見えていいのは・・・・リンと・・・・・・セイルだけ・・・・あなた・・・・何者・・!?」


静かだが、はっきりとした、それでいてどこか怯えたような口調。

だが残念。何者もくそもない。俺は俺だ。


「あぁ・・・・そういえば自己紹介がまだだったね。俺は」


「・・・・あなたが何者かなんて今は関係ない・・・・」


今しがた何者か訊いたのはどこの誰かな? ん?


「・・・・わけのわからないモノは・・・・・・・・消す・・・・!」


なぁ~んでここで死亡フラグが立つかなぁ・・・・?

ていうか・・・・・・・・・・・・やばくない?


「煉獄魔法・・・・・・アルカトラズ!」


謎の少女が本を閉じてそう呟いた途端、邪気とも殺気ともとれる気を発した。

この感じは・・・・本気。本気で殺される・・・・。

のんきに考えていられたのも束の間、俺の足元にはなんかカオスな光り方をする・・・・たぶん魔方陣的なものが浮かび上がっていた。


「・・・・ロック・・・・」


「なななっ!?」


魔方陣の端々から鉄の棒みたいなものが生えてきて、俺を半球状に囲った。

ザルで覆われているのをイメージさせる。


ってのんきに解説してる場合じゃない!!

なんとかしないと・・・・・・

わけのわからないモノが消されるのなら・・・・俺がわけのわかるモノであることを示せればいい。


ならどうする・・・・・・?



・・・・! そうだ・・・・さっき・・・・




 ~さっき~



学園長室を出る直前。


「あ、そうなのです中谷君」


「?」


ついでの話っぽかったので軽く聞き流そうかな・・・・もう聞き疲れたよ。


「恐らくクラスの中には初対面で君に不信感を抱く子もいると思うのです。もしそうなった場合、『コマンダー』の肩書きを最大限に活用してほしいのです」


「へーい」




~今~




「・・・・・・そおおおおおおおおぉぉぉぉでしたああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」


俺の突然の雄叫びに少女が一瞬戸惑う。


「殺気・・・・・・何かあったのかしら・・・・・・・・?」


ザッツライ! さっき何かあったんですYO!


「フフフ・・・・聞いて驚くなかれ!」


「・・・・・・?」


「何を隠そう俺はこのクラスの「聞く価値は無いと判断・・・・抹消続行」おおおおおおいいいいぃぃぃぃいいい!?」


バカな! 想定外だ・・・・聞く耳持たず・・・・・・だと・・・・

これはもはや自分の力ではどうしようもない・・・・!!

誰か・・・・誰か来てくれえええ・・・・・・ッ!


ガラララッ


「はふぅ・・・・すっかり遅くな・・・・ってない!? むしろ琴ちゃんとアルカトラズの術中にある男の子しか・・・・・・・・!? え、ちょ、琴ちゃんいきなしなああぁにやっちゃってんのおおぉ!?」


奇跡だ。本当に誰か来てくれた! さあ、俺の命の恩人はだ・・・・・・


そこにいたのは目の前で俺を地に沈めんとしている少女に瓜二つな少女。

背中から生えた羽の色が前者が黒いのに対しこちらは純白。

おまけに目がくりくりしている。なんというか普通に美少女だ。

でも外見的には完全に向こうの仲間・・・・・・


これは~・・・・うん、HUKURODATAKIってとこかな。

さようなら、現世。来世で会おう。


「琴ちゃんストップ! ダメ、絶対! ホラ魔法解いて!! ていうか琴ちゃんが攻撃仕掛けてるって・・・・この人琴ちゃん見えるの?」


現世ストップ! 前言撤回! ホラ見捨てないで!! なんか知らんがこの娘味方だ!!


「・・・・・・リンがそういうなら・・・・」


魔法が解けて柵から開放される。た、助かった・・・・・・

死のプレッシャーから開放されてその場にへたりこむ。もうやだこの学校・・・・



ひとまず落ち着いた後、リンと呼ばれた少女が頭を下げた。


「ほんっっっっっっっっとごめんなさい!! 琴ちゃんがご迷惑を・・・・・・。え~っと・・・・」


そういえばまだ名乗っていない。


「ああ、俺は中谷蒼瑠。種族は人間。このクラスの『コマンダー』だ。ヨロシク」


「「!!!!」」


あら? 二人揃って鳩が豆鉄砲でぶち抜かれたみたいな顔して・・・・

自己紹介の仕方はあらかじめ先生から教わっていたけど・・・・何か違ったかな?


「琴ちゃん・・・・やっちゃったね」


「・・・・それなら私が見える特異な力にも納得がいく・・・・・・!」


「そうじゃないでしょー!?」


見えない次元の会話をしているようだ。でも空気にはなりたくなかった。


「え~っと・・・・お二人さん? 何の話を・・・・」


「ふえっ!? ああ・・・・え~と・・・・・・琴ちゃんが暴走したおかげでもう少しで学級崩壊するところだったね・・・・・・っていう・・・・」


「あ~・・・・?」


ってーと・・・・俺すなわち『コマンダー』がいなくなるとそこで終わり・・・・主人公が死んだらその時点でゲームオーバーになるゲームみたいな感じかな?


「そういえばさっきから見える見えないってなんなのさ?」


ずっと疑問に思っていたことを訊いてみる。見えるものが見えないだとか、見えないものが見えるだとか・・・・よし、考えるのはやめよう。


「・・・・私は生まれる瞬間、魂がほんの少しずれて入った・・・・・・だから普通の人には見えない・・・・・・存在がずれているの」


「よくわからないけど・・・・俺が普通じゃないって言いたいの? え~と」


「・・・・・・天坂 琴音あまさかことね。琴音でいい・・・・・・。・・・・そうね・・・・。あなたは確かに普通じゃない。自覚は無いようだけど・・・・」


じゃあそういうことにしておくか。もうこの際なんでもいいや。


「で、そっちの・・・・・・」


「あ、私? 私は天坂 鈴音あまさかりんね! リンとか、リンちゃんって呼んでね~♪ 私と琴ちゃんは双子なんだ! 種族は天人・・・・まぁ天使って言った方がわかりやすいかな?

能力は、私が治癒魔法ヒーリングとか白魔術系。琴ちゃんが召喚魔法サモンとか黒魔術系。よろしくねっ♪」


「そう。じゃあリンって呼ばせてもらうよ。よろしく、リン」


「♪」


リンは満足そうに笑みを浮かべている。この笑顔は・・・・人を殺せる・・・・・・ッ!!




「・・・・・・さっきはごめんなさい・・・・・・」


そして琴音と名乗る天使が少し俯いて謝罪の言葉を述べる。


「ああ、結局何も怪我とかしてないから大丈夫だよ」


感情を読み取りにくい表情ながらも反省の意は十分あるようなので別に怒ることもない。

むしろこっちが罪悪感を感じるくらい落ち込んでいるようにも見えた。


「・・・・ほんと?」


琴音が上目遣いでこちらを見ている。これはこれで破壊力が・・・・・・ッ!!

これが真のギャップ萌えの威力・・・・ぐふぅ。


「・・・・優しいのね・・・・。タチの悪い人だったら今頃ミンチよ・・・・・・」


「その人はタチが悪すぎると思うな!?」


「・・・・・・? 向こうが、よ・・・・?」


つまり反応次第では俺は今頃ミンチになっていたと。

選択肢は人生を左右する・・・・これなんてエロゲ?


「・・・・これからは気軽にハニーって呼んでいいからね? ・・・・ダーリン」


「ストップ。話があまりにもぶっ飛んで理解できない」


「そうだよ琴ちゃん! 初対面でそれはないよ!」


初対面でなくても色々おかしいと思う。


「・・・・・・・・私のなかでは『私が見える+男の子-セイル=ダーリン≠過言』の方程式が確立している」


「なぁ、リン」


「何かな、蒼ちゃん」


気がつくと蒼ちゃんと呼ばれる俺・・・・


「琴音って・・・・存在以外にも色々とずれてない?」


「あ・・・・わかった?」



頭に疑問符を浮かべてここは毎回テストに出るのに、とか呟く琴音を、俺とリンは哀れみの眼差しで見つめた。

次回あたりで『災獣』と戦わせてやりたいので無理やり長くしました・・・・

サーセンw


挿絵計画もそこそこ運行中です!


ではでは^^ノシ

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