【第二限】 下心、飛翔、そして到着
明日から家庭の事情(人はこれを旅行とか帰省と呼ぶらしい)により一週間ほど作業ができないので、その分を急ピッチで上げました。
今回でやっと学校に到着ww
おっそいですw
それではどうぞ^^
昔話も済んだあたりで時間もだいぶピンチになってきたので小走りで先を急ぐ。
私立星陽学園。ホントにどんなとこなんだろう・・・・・・。
・・・・死体とか転がってなきゃいいけど。
「・・・・普通の人に会えますように・・・・」
願いが切実すぎて自分がかわいそうになってきた。
そ、そうだ! もっといいこと考えなきゃな! いいこと!
う~ん・・・・そうだな・・・・
「次の交差点で美少女とぶつかる!」
自分の考えの低俗さと中二っぷりに絶望した。
そんなことがあるのはマンガやアニメや小説の世界だけだ。
何か視線や違和感を感じるが気のせいだろう。絶対気のせい。
ここは至って普通の世界だと信じている。
そんなこんなで、交差点まできた。そのときだった。
「ヤバイ~! 遅刻遅刻!」
まさか。そのまさかである。
交差点の左の方から女の子が走ってくるのがわかった。
これは・・・・フラグ立ったか!?
「これは・・・・勝機!!」
せっかく立ったフラグをみすみす見逃してしまうような俺ではない。
失敗を未然に防ぐため計画を練る。
(ここから交差点までおよそ3秒。そして今声がした地点と今までの誤差を計算して向こうが交差点にたどり着くまであと4秒半といったところか。つまり俺が約一秒半後に走り始めればちょうどよくぶつかれるだろう。そしてその後はエンドレスでプライスレスなロマンスがウヒヒヒヒヒヒヒヒ)
この間約0.2秒。
「時は満ちた・・・・いざ!!」
思い切り駆け出す。
「どんなベタな展開だっていい・・・・俺は・・・・俺はリア充になりたい!!」
俺は人としてアウトなのかもしれない。
だがもう体は本能のいいなりになっていた。男っていうのはそういう生き物なのだ。
交差点に突っ込む。視界の端に女の子が映る。
一瞬でどこの制服か判断する。
・・・・・・うちのだ。勝った!! ・・・・何に勝ったのかは自分でもわからない。
ちなみに星陽の制服はブレザーである。けっこうかわいい。
来るべき衝撃に備えて全身に力をこめる。
あ、でも相手に怪我とかさせちゃったらどうしよう・・・・
・・・・介抱してあげればいいじゃないかぁ! 好感度、紳士度共にアップの予感!
そしてついに・・・・・・
ドンッ
「きゃっ!?」
計 画 通 り !
作戦は成功だ! これで俺もリア充の仲間入りだ! ヒャッホー!
フラれる可能性なんざこれっぽっちも考えちゃいない。むしろ考えたくない。
さて、とりあえず声をかけないと始まらないな。
しかし、ここであることに気づいた。
「あれ? ・・・・・・いない」
さっきの女の子がどこにもいない。神隠しにでも遭ったのだろうか?
それにしてもさっきから風が強いな・・・・。
誰かスカートめくれr・・・・おっと、誰かきたようだ。
そして、再びあることに気づく。
「あれ? ・・・・・・地面が無い」
さっきまで立っていた地面がどこにも無い。神隠しに・・・・・・遭うわけ無いか。
するとなんだ・・・・? 周囲に目をやる。
「・・・・・・」
周りを見たら、そこには爽やかな朝の青空が広がっていた。
そして俺は・・・・舞っていた。
清々しい春の空に、俺はちょっと吐血しながら舞っていた。
俺は冬の一件で頭が若干おかしくなっていたので、理解し、受け入れることができた。
そう・・・・俺はたぶん人類で初めて・・・・・・
女の子に轢かれた男だと。
「・・・・寒いな、春なのに」
全く関係ないことが思わず口をつく。もうこのわけのわからない現実から逃げたい。
そのまま俺はかなり遠くまで飛ばされた。
「あちゃー、やっちゃったー・・・・」
・・・・・・・・・・どれくらい飛んだだろう。
俺はいつの間にか気を失っていたらしい。
目が覚めると、そこには異様な光景が広がっていた。
異様というか、人の気配がしないのだ。
なんか、ただっぴろい草原に謎の建物が建っている。
「あれ・・・・何?」
何か見覚えのある形状だ。
元いた場所に戻らなければいけないので、人を求めてちょっとそっちへ行ってみた。
「誰かいるのか? そもそもここは一体どこなんd」
『私立星陽学園』
「若干そんな気がしてたよ畜生!」
普通に学校だった。
しかも俺が通う・・・・・・。
「もういい・・・・なんかもういいよ・・・・とにかく中に入らなきゃな」
もう何が出てもビビる気がしなかった。
・・・・あのクラスに放り込まれるまでは。
次回の投稿はほぼ間違いなく一週間後以降です^^;
ご了承くださいm(_ _)m
次回は蒼瑠以外のキャラが初(?)登場です!
ではではノシ