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【第十二限】 孤軍大奮闘

はい、お久しぶりです・・・・


だいぶポケモンとテストとモンハンに時間をついやs(ry


待ってくれていた皆様(いるのかなぁ・・・・)、本当に申し訳ないです・・・・


お詫びといってはなんですが、今回結構長いです。

そして珍しくシリアス(?)です。


ではではどうぞ^^

少年説明中・・・・


「・・・・・・というわけさ。いけそうか?」


「成程・・・・策としては悪くないわね・・・・ただ」


「? どったのアリサ?」


「もうちょい隠れる場所とか考えられなかったの!?」


『確かに』


「暗いと狭いで食べれないです~」


「うぇ!? いや、仕方ないだろ!? それっぽいガレキとかもないんだからさ! てかまだ食うかリリア!!」


何を隠そう、俺らは今特殊なストック空間から移送したダンボールの中に隠れている。

気分はM○Sである。

なんたってただっぴろい場所に適度な隠れ場所など無い。

むしろストック空間に隠れることができればいいのだが、ストック空間の中は物を保存するよう作られているため、時間の流れがかなり遅い。空間内の一分は現実世界の一年に相当するらしいので、空間内で作戦会議なんてやったら終わった頃には世界はボロボロである。


「まぁ皆さん落ち着くのです! 少なくとも中谷君の策が画期的なものであることは確かなのですから、たとえどれだけ彼が下衆でデリカシー不足で突っ込みがいちいち五月蝿かったとしても、今は作戦の遂行を考えることが最優先なのですよ!」


あえて言おう。全くフォローになってない。むしろ悪口なんじゃないのか? もう、なんつーか突っ込むことにさえ疲れてきたきがしてならない。

しかし、流石は先生の一言。みんな落ち着きを取り戻した。


「まぁ・・・・冷静に考えてみれば仕方ないわね・・・・悪かったわね、下等生物」


「すまんな、ダメ人間」


正直陳謝の言葉はいらない。その端々に出てくる暴言をどうにかしてほしいんだ俺は。


「まぁ蒼ちゃんだし仕方ないよね・・・・」


「リン・・・・俺もう心が折れそうなんだが」


「へ~、やったじゃん! 折れればそれ以上は傷つかな・・・・って・・・・」


リンが途中で言葉をとめた。


「? どうした?」


「あいつ・・・・こっち見てる・・・・」


『!?』


ヴァカな!? 俺らのカモフラージュは完璧だったはずだ!?


「バレてる!! バレてるわよこれ!!! 早く抜けないと・・・・って身動きとれないじゃないのよっ!?」


「あー、やっべーなこりゃ」


ここで仇となったか段ボール・・・・ッ!!

というかガチでまずい雰囲気だ。

ここはみんなを落ち着かせないと・・・・


「だ、だだだ大丈夫だって!! きっとあいつ段ボール見たこと無いんだよ!! それで物珍しくて・・・・な!?」


とはいったものの、なんか既に『UNKNOWN』は口にエネルギー的なものを溜め始めていた。

気づかれてたんだなー・・・・ハァ。


「なんでございますかその訳のわからない理屈は・・・・ッッ!?」


「ですよねー!!」


「・・・・流石蒼瑠・・・・一級品のアフォね」


流石の意味がわからな・・・・ってなんかビームきたあああっ!?


『オワターーーーーーッ!!!』


先生が小さく何かを呟いた声とみんなの悲鳴、凄まじい爆音の直後、俺は本日2度目の意識不明に陥った・・・・










「・・・・い・・・・・・きろ・・間・・・・」


掠れた意識の向こうで声が聞こえる・・・・

誰だろう? つい最近聞いた声な気がする・・・・。


「おい・・・・ろ・・起きろって・・・・」


この声は・・・・刹那?

てことは俺はまだ生きてる?

・・・・それとも一緒に成仏・・・・?

え? 俺死んだ? んで即成仏!?


「んなもん認めねえええあああああああッ!!!! ・・・・痛ッ」


無理やり体を起こした。全身に軽い痛みが走る。どうやら全身打撲をもらったみたいだ。

周りはあたり一面白い空間。俺は同じく純白のベッドに寝かされていた。


「おお、起きたか人間! てっきり同族誕生かと思ったぜ」


やはり刹那がそこにいた。


「刹那か・・・・ねぇ、俺生きてんの? 死んでんの? お前しか目の前にいないと判断基準鈍るんだが」


「ラッキーだったな。全員奇跡的に致命傷は免れた。見た限り直撃だったんだがな・・・・」


そうか。まだ俺含め全員・・・・いや刹那除きか。生きている。


「よかった・・・・誰か逝ってたら俺責任問題だぜ・・・・」


そういえば俺はまだ『コマンダーのミスで戦闘員が死んだとき』の罰則とかを全く知らない。

もしかしたら次元の狭間に送られたりするのかもしれない・・・・くわばらくわばら。


・・・・ところで他のみんなはどこに行ったんだろう。

・・・・『UNKNOWN』はどうなったんだろう。さっきから全く振動とかも伝わってこない。

・・・・・・そもそもここはどこなんだろう。


「疑問質問をぶつける前にしっかり周りを見ることだな」


何も言ってない。なのに思いっきり図星である。

なんかここに来てから読心術使いに頻繁に遭遇する気がしてならない。


「顔に出てんだよ、顔に」


「むぅ・・・・反論できねぇ」


けらけらと子供のように笑う刹那には、不思議と怒る気になれなかった。

無邪気の恐怖ってやつだろうか・・・・


「あらぁ、気がついたみたいねぇ」


「?」


ふと聞き慣れない声がした。

声のした方を見ると、白衣に身を包んだ女性が立っていた。


・・・・あんた誰?


そう言いかけてさっきの刹那の言葉を思い出した。

周りをよく見ろ・・・・か。


俺の周りにあるのは・・・・

・刹那

・白衣の人

・無数のベッド

・そこに寝かされているクラスメイト

・大いびきをかいて寝ているゼノ

・なんか薬品がいっぱい入った棚

・歪な生物(?)の剥製

・酒樽

・怪しい機械

・つまづけと言わんばかりの蛸足配線と各種電化製品

・TV

・「手榴弾」と書いた箱

・中世ヨーロッパ風ギロチン


「・・・・どこだよここ・・・・」


ここまで意味不明な空間には初めてきたよ!?

まぁ、意味不明なものそのものにはもはや慣れているわけだが・・・・


「いやねぇ、ここは保健室よぉ?」


「いやいやいや、手榴弾とかギロチンの置いてある保健室がどこにあるt」


「ここにあるわよぉ」


「・・・・」


刹那が異様にニヤついた目でこちらを見ている。・・・・うっぜぇ。


「あぁ、お話している暇はあんまりないわよぉ?」


「! ・・・・というとどういうことだ?」


急に真剣な表情に戻った刹那が尋ねた。


「さっきぃ、『UNKNOWN』ちゃんがきたんでしょぉ? それで誰も付いてないとやんちゃさんだから好き勝手しちゃうのよぉ」


話すスピードがかなり遅いので本当に暇が無いのか疑いたくなってくる。


「それでぇ、今ディナちゃんが一人でがんばってるのよぉ」


「「!?」」


刹那の顔色が一変した。恐らく俺も同じことになっているだろう。

あんなに小さい子・・・・といったらまた怒られるんだろうが、とにかくあのバケモノは一人で相手できるような奴じゃない。


俺は刹那と顔を見合わせた。


「「行くぞ!!」」


無理矢理体を起こしてダッシュで保健室を飛び出した。

打撲の痛みが再び襲ってきたが、今はそんなのどうだっていい。

今は助けなきゃいけない人がいる・・・・


「がんばってねぇ~」





グラウンドに出ると、信じられない光景が広がっていた。


反乱軍レジスタンスの忠実なる僕、そして我が愛すべき教え子たちに手を出した下賤なる者よ・・・・悔い改めよ。細胞変形セルチェンジャー大獣口ビーストバイト


『ヴォオオオォオォォォオ・・・・・・』


先生の右腕が馬鹿でかい牙むき出しの口に変形し、バラバラに千切られて頭だけになった・・・・とはいっても頭だけでも大人の人間4人分はあろうかという巨体である。その頭を


 バリッ  バギ    ゴキ


・・・・喰った。

体液が飛び散り、骨の砕ける音がする。

刹那は隣で俺と同じように、ただただ何も言わずに先生を見ていた。



 ぴしっ



・・・・?

おかしな音がした。


『ヴァオオオオオオオオァアアアアアアアァァァアアアア・・・・・・ァ・・・・・・ァ』


今まで頭だけで口から這い出さんとしていた『UNKNOWN』の動きが一瞬で止まり、それは光の粒となって消えてしまった。

口には、ヒビの入ったきれいなピンク色の玉がくわえられていた。


あれがコアなのだろうか・・・・

だとしたら・・・・終わったのか・・・・?


「・・・・ッ」


なんともいえない感情が込み上げてきた。

喜怒哀楽のいずれにも当てはまらない、不思議な感情・・・・


「・・・・・・見られてしまったのですか・・・・」


「・・・・先生」


気づかれていたようだ。


「中谷君も雲斬君も・・・・心配して来てくれたのですか?」


寂しげな笑いを浮かべ、先生が問う。


「ええ・・・・まぁ」


刹那がなにかばつが悪そうに答えた。


「ふふ・・・・初日から生徒に心配をかけるなんて・・・・ダメな先生なのです」


何か・・・・何か声をかけなければいけない。

全身ボロボロになって俺のミスを埋めてくれた・・・・

俺たちを庇って一人戦いに臨んだ・・・・

こんな小さな体で、あんな大きなバケモノを倒した先生に・・・・

『ありがとう』? 『ごめんなさい』? なんだろう、なんと言えばいいのかわからない。


「言葉は・・・・いらないのですよ」


「・・・・!」


「逆に言ってしまえば初日から心配してもらえたということ・・・・。心配してもらえたということは、信頼されているということ・・・・・・私は幸せ者なのですよ」


俺たちはもはやただそこに突っ立っていることしかできなかった。


「何より君達が無事だった・・・・・・それだけで私は十分満足なのですよ」


・・・・・・・・いつ以来だろう・・・・俺は泣いていた。

それと同時に、さっきの謎の感情の正体をつかんだ。


喜怒哀楽のどれにも当てはまらない。そうじゃない。

全部に当てはまっていたんだ。


『UNKNOWN』討伐の責務から一旦開放されたことへの嬉しさ。

先生が無事だったことへの安堵。

先生を戦わせてしまったことへの悲しみ。

そしてこんな運命を背負わせた反乱軍レジスタンスへの怒り。


それらが一気にあふれ出して、制御しきれなかったんだろう。



先生は、地べたに座り込んでガキのように泣く俺の頭を傷だらけの小さな手で優しく撫で、くれぐれもこの事は他の皆さんには内緒にしておいて下さいね、と言い残し、校舎へ入っていった。


辺りには、何も無かったかのように草原が広がるばかりだった。

最後の方は自分でも何かいてるかわかりませんでしたw


クレーム・苦情・罵倒各種受け付けておりますのでガンガンお寄せください・・・・


ところで、この度めでたく蜘蛛の血さん作『東方人形記』とこの作品がクロスしました!

もしよろしければそちらも見てくださいね!

原作よりキャラが活き活きしてますから・・・・

蜘蛛の血さん、本当に感謝です!


ではではノシ

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