【第十一限】 突破口!
はい、おはようございました☆
気分屋の紅傘です^^ノ
今回も気分要素入ってますのでご注意を・・・・
ではではどうぞ^^
『ボォオウゥ!!!』
怒り狂った『UNKNOWN』が前脚だか前ヒレだかを振り上げ、地面を叩いた。
ズズズズズズズズ・・・・・・・・
「地震!?」
「み、身動きが・・・・」
これは地上戦は不利か・・・・!?
「飛べる人は上空に退避! 残りは地上から援護にまわって!!」
すると俺・一ノ瀬さん・先生を除く全員が空へ舞い上がった。
誰も羽を動かさずに飛んでいる上に、落ち武者とアリサに関しては羽すらない。
もうこの世界に一般の知識は通用してくれないようだ。
完全に重力を無視している。
なにはともあれ、もう地震は(一部を除いて)効かない。
相手が地上型一本ならこのまま完封『フヴォウッ』・・・・・・?
飛んだ。『UNKNOWN』飛んだ。不定形化した胴体から翼が生えて飛んだ。
「空中戦か、おもしれぇ!! 雷撃斬・地墜!!」
「援護するわ! フレアリング!!」
アリサが放った火の輪で『UNKNOWN』の動きを封じ、そして落ち武者が上に回りこみ、下突きを叩き込んだ。が。
ぼふっ
「うおっ!?」
落ち武者は『UNKNOWN』を貫通し、その勢いのまま地面に突っ込んだ。
「痛った・・・・くはないんだよなぁ、霊体だから」
のんきなもんである。
上から追撃すべく『UNKNOWN』が降ってきているというのに・・・・
・・・・え?
「上からくるぞ気をつけろ!!」
「しまった・・・・下忘れてたわ」
ゼノがどっかで聞いたようなセリフを口にする。
そしてアリサ。それでいいんだ。そうじゃないと今頃落ち武者は火あぶりの刑である。
「あぁ? ・・・・っと!? いかん! サークルカッター!!」
ズズウウウゥン!!!
「落ち武者ああああああああああッ!!!!!」
まさか・・・・まさか!?
「うるせぇ、俺は無事だ・・・・あとな!! 俺は落ち武者じゃねぇ!! 刹那だ刹那!! 雲斬 刹那!!」
「・・・・え? どこ? WHERE? 幻聴か?」
「下だ下!! あ し も と だ」
下を見ると、落ち武sy・・・・刹那が地面から生えていた(?)
「おお! 生きてたか!! ・・・・いや死んでるか? どっちでもいいかこの際! しかしどうして・・・・」
「地面を斬って穴を開けた。モノは咄嗟の判断力だ」
「なるほど・・・・しかし、攻撃が通らないとなるとなぁ・・・・」
「そこを考えるのが『コマンダー』の仕事だ」
「だよなぁ・・・・」
思案にふけっていたその時。
『ヴォウウウウウ!!!』
「蒼ちゃん!! そっち行った!!!」
『UNKNOWN』の胴体の側面から触手が生え、こっちに向かって・・・・
「うえっ!? うえええええ!?」
「下がってろ人間!!」
刹那が俺の前に立ち、刀を構える。
「瞬斬・居合!!」
ザシュッ
ドズゥン!!
『ウヴォオオオオオオオオオオ!!!!!!!』
「斬れた!?」
『UNKNOWN』が悲鳴をあげ、たった今まで俺たちに迫ってきていた触手は、しばらく目の前でトカゲの尻尾のごとくのた打ち回った後、消えてしまった。
「・・・・ん?」
その時、俺の腐敗した灰色の脳細胞に異物が混入し、ある考えが生まれてしまった。
その名も”作戦K”・・・・
Kは可能性のK、かもしれないのK、希望のK、カンのK。そしてあわよくばKILLのK。
内容はというと、あくまで憶測に過ぎないが、
まず第一に刹那が貫通した時。そのときは本体に突っ込んだためダメージにはならず、貫通した痕跡すら残らなかった。つまり本体を攻撃した場合は効かないということになる。
第二に今、居合い斬りで触手を切断したとき。この場合は本体と部位を完全に切り離したらダメージになり、挙句その切断された本体ではない部分は消滅した。証拠に、奴本体の切断面からは絶えず黒い煙が立ち上り、一向に収まる気配がない。先ほどより奴の息も荒いように思える。
そしてもし奴に心臓のようなものがあるとすれば、切断された場合ほぼ必然的に心臓側が残るだろう。
つまり、奴をひたすらちぎり続け、心臓を探して、そこを停止させれば恐らく『UNKNOWN』ごと消滅し、俺たちの勝ち。
心臓が存在しなければ、また残る方がランダムなら俺たちの負け。
かなりの大バクチだが、みんなを信じて賭けてみるしかない。
ただ、俺らは今日が初対面。
どこの馬の骨とも知れない奴がいきなり賭けに走っても、それを信じてくれる保証はない。
それは例え俺がみんなを信じていたとしても起こりうることだ。
なら・・・・どうすればいい?
「・・・・一ノ瀬さん、先生」
「あ・・・・はい!」
「・・・・どうしましたのですか?」
「あいつ・・・・心臓みたいな部分・・・・ある?」
わからないことは知ってる(であろう)人に訊くのが一番SA☆
そして答えを聞いて可能性を0か100かに絞ればいいだけの話だ。
0だったときは・・・・気合いで何とかする!
「それは・・・・今聞く必要があるのでございましょうか・・・・?」
「ある。大有りだ」
「ふむ・・・・あくまで例外を除く、なのですが・・・・無きにしもあらず、といったところなのです」
「・・・・といいますと?」
「大体の『災獣』や『UNKNOWN』には『核』と呼ばれる心臓と脳を一緒にしたような」
「一旦全員退避だ!!! 作戦の説明に入る!!!」
「え、ちょ、まだ私が話して・・・・」
「どんとまいんど、でございます、先生・・・・」
突破口は・・・・開けた。
~例の空間~
「ただいま戻りましたわ」
「ああ、フリギア。ご苦労だったね」
「いえ、あのくらいどうということはございませんわメシア様・・・・それで、向こうの様子は?」
「どうやら気づいたようだよ。今回の彼らは楽しませてくれそうだ・・・・」
「あら、それはそれは・・・・」
「・・・・戻っていたか」
「おーう! フリギアじゃねぇか!」
「まぁ、リオン様にヒュウガ様・・・・お二人ともいらしたんですの?」
「別に行く所も用事もないし」
「・・・・・・フン」
「そうでしたの」
「あ! そうだフリギア!」
「?」
「土産話聞かせろよ! 向こうの連中おちょくってきたんだろ?」
「リオン様のような野蛮なお方に聞かせるお話はなくってよ?」
「んだとコラァッ!!」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いて・・・・フリギア、僕にも聞かせてくれないかな」
「まぁ・・・・メシア様がそう仰るのなら・・・・」
「・・・・・・メシアには甘いな」
「・・・・余計なお世話ですわ」
「ま、んなこたぁ置いといて、土産話土産話っと」
「わかりましたわ・・・・・・」
今回の気分要素
後半の異空間の会話
・・・・でかくとりすぎましたねw
では次回もゆっくりまっていってね!!!
ということで^^ノシ