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生きる理由とは?

 私が倒れた事は村の人達にも伝わり、かなりの知ってる人が牧場へ来てくれた。

 包帯を左腕へ巻いて止血してくれたり、寝床へ運んでくれたのを聞いて、申し訳なかったが村の人達の心優しさがとても安心出来た。


 王国からの討伐隊も丁度到着し、村の周りの森へ入り、魔物の討伐が始まった。

 その時の私は家の寝床にいたが、討伐隊の中に魔導士がいて、魔道士が放つ魔法が地面を揺らす程の威力で魔物を倒しており、実際見てないが、ここまで地面を揺らす事が出来る魔法は凄いなとベットで寝ている私はそう感じた。


 ある程度の魔物を倒し終えた時、村の村長であるガルラ・ゾナはブラットウルフに噛まれた牧場主がいるから見てほしいとお願いし、討伐隊に入っている導師が1人、私の左腕を見てくれた。

 その時私の左腕を見てくれた導師は難しい顔をし、こう私に言った。


 「…すいません、これは呪いがかかっていますが、解くことが出来ません」


 …何を言ってるか分からなかった。

 仕方ない、呪いの解除は導師が出来る事なのだが、その導師が解除が出来ないと言ったのだ。


 曰く、ブラットウルフという魔物は呪いを牙に宿している魔物であるが、個体差によって呪いの強さが変わるという。

 ある程度は解除出来るが、稀に強力な呪いを宿したブラットウルフが生まれており、その強力な呪いを解呪出来る導師はいないと聞いた。


 そんな衝撃の真実に看病していたヘロンの顔はショックを受けており、そんな私もかなりショックを受けていた。

 ショックを受けている私に対して自身の左腕は、まるで木の根っこみたいに張り巡らせようとする黒い跡が伸びていて、早く私の命を刈り取ろうとしているようにも見えた。


 「…これだと生きられる時間は後4年…それまでに導師の解呪技術が進歩できれば…とりあえず、僕が時々レーヴェンさんの状態を確認しに来るようにします」

 と導師ラウ・フォンは私の呪いの進行を抑える為に来るようになった。


 そこからラウさんと一緒に気をつける事を2つ見つけた。

 太陽の光に当たると呪いは嫌がるが、その分私の身体を苦しめるという事、食べ物では魚が大丈夫であるが、肉を食べるとより呪いが強くなる事…

 その2つが危険だと分かったが、まだ他にもあるかもしれないと私とラウは思っていた。


 太陽に当たるとダメが私にとって大きく、寝床へいるだけの生活となってしまい、牧場の仕事が出来ないのが自身の無力感をかなり感じ、気持ちがかなり弱くなってしまった。


 そんな呪いを貰い1週間後の深夜、ふと私は起きてしまった。

 隣には愛する妻ヘロンはゆっくり眠っている。

 ヘロンがこうして隣にいてくれる事で安心感は感じるが、同時に何も出来てない自身に対しての苛立ちや無力感を感じていた。


 「…何故私は生きてるんだろうか?」

 そう口から溢れ、小さな涙が一つ流れてしまった。

 ヘロン1人にこの牧場の仕事を任せていて、手助けとして村から男手や女手が来てくれるが、ベットの上にいるだけなのはもう苦しい。

 どうせならもうこんな命を捨ててしまうかと思ってしまった。


 …だが、私はもう一度自身の言った言葉を思い出し考えた。


 何故、私は生きているんだろう?…


 では、他の人達は何の為に生きるのか?


 そう私が疑問に思うと、先程まで沈んでいた気持ちが吹っ切れ、人々の生きる理由に対しての答えが気になり、聞いてみたいと思った。

 もしこの疑問が解決する頃には私は亡くなっていると思うが、それでも聞きたいと感じた。


 私がずっと起き上がっていると、ヘロンは起きて上がっている私に気になり、「どうしたの?大丈夫?」と心配そうに声をかけてくれた。


 私は丁度今思ったことをヘロンへ向けて話そうと思う。

 これは止めてと言われると思うが、きっとここで大きく出ないと私はこのまま沈んでいくと思う。

 だから話す。


 「…ヘロン、私、旅がしたい。色んな人達の生きる理由を聞く為に。」

 「登場人物紹介」

ガルラ・ゾナ

 58歳の村長、白髪でシワもあるが、腰は曲がっておらず、年を取っているのに何故か少し若そうに見える村長。

 レーヴェンの牧場の卵や牛乳などをかなり気に入っており、レーヴェンを孫のように見ている。


ラウ・フォン

 討伐隊にいた導師の青年、髪は金髪の顔は中性である為、一瞬女性と勘違いされやすい。女性と思われた時はかなり凹んでしまう。

 聖書を愛用しており、仲間が呪い等にかかった時に聖書の力で回復する事が出来る。

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