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用語解説 Part1

今さらながら用語解説(設定解説)を置いておきます。

作者の備忘メモも兼ねてますが、本編では明記できなかった情報も載せるかもです。

紫竜一族しりゅういちぞくの縁談


雄雌竜ともに一夫一妻であり、同族での繁殖はできないために、朱鳳若しくは獣人と結婚する。

 雌竜からは竜の子は生まれず、産卵により夫の種族の子どもを生む。反対に雄竜の子は必ず竜の子であり、妻の種族の子は産まれない。

 雄竜は妻に対する執着が激しいことで知られており、かつ手をつけた雌のことを妻と認識して自分の巣に連れ帰ることから、かつては誘拐婚といわれてトラブルが頻発したため現在は縁談以外での結婚は表向き禁止となっている。

なお、表向きというのは、妻の見つからない雄竜の巣にわざと若い雌の獣人を入れて(雌からすれば無理矢理)婚姻させる手法は残されたからである。




守番もりばん


竜の子が産まれると、これを捕食しようとトリと呼ばれる生き物が集団で襲ってくるため、父竜を筆頭に雄竜が交代で24時間の警護にあたる。

これは竜の子が転変するまで続く。

 基本的には父竜の巣で行うが、長年の子不足により人手(竜手)が足りず近年は本家で複数の竜の子の守番が合同で行われることが多い。




雌竜の守番


妻の妊娠が分かると、雌竜の中から1人選ばれる竜の子の養育係兼教育係のことで、紫竜の妻は竜の子を育てられず育児放棄するのが常のため母代わりの存在。また妻が出産直後の竜の子を殺さないように監視する役割もある。

 竜の子が成獣すると守番は縁談を用意したり、妻や夫との相談役になったりし、雄竜の守番とは異なり、その役割は終生続く。




世話係


雌竜の守番が死亡・引退した場合に、その役割を引き継ぐ存在。族長が任命することになっているが、人選(竜選)は雌竜に一任されている。

かつて巫女として名付けを行った雌竜が選ばれることもあるが、基本的には雄竜との相性で決めているらしい。




転変てんぺん


竜の子は母獣人の種族の姿で産まれるため、産まれて初めて竜の子の姿に変化することを転変と呼ぶ。

転変の時期は竜の子により異なるが、概ね産まれてから一年以内で、鳥族と猫族の母から産まれた竜の子は比較的早いといわれている。

竜の子が転変すると、紫竜の鱗に守られるようになり、トリは捕食を諦めるので雄竜の守番は終わる。




トリ


竜の子が産まれると、これを捕食しに集団で襲いかかる謎の生き物で、獣人でも神獣でもなく、生態は一切不明とされている。

紫竜の雷でしか撃退できないと長年いわれていたが、ひょんなことから朱鳳の炎でも撃退できることが判明した。




竜神りゅうじんの巫女


竜の子の名付けは竜神が行うことになっており、竜の子の出産前に、成獣前の雌竜の1人が巫女に任命される。

ある日突然、その雌竜にだけ竜神の声が聞こえるようになるらしい。

 巫女は竜の子の出産前より神殿で待機し、出産後に族長と父竜が神殿を訪れて名を授かる。

 なお、妻の生んだ子が竜の子でない場合には竜神の巫女は任命されないため、過去には妻の不義が判明したことがある。




誕生の実


産まれたばかりの竜の子に名前とともに竜神から授けられる果物もしくは木の実のこと。

 最低10種類の果物を用意して巫女が神殿に奉納し、名付けの際に竜神から巫女にだけ誕生の実が知らされるので巫女から父竜に授ける。

 卵生の竜の子は直接食し、胎生の竜の子は母の母乳を通じて食すことで竜神の祝福を受け、丈夫に育つといわれている。




役割を与えられた子


名付けの際に竜神から役割を与えられる竜の子がいる。ほとんどは雄竜だが、ごくまれに雌竜が役割を賜ることもある。生存する雌竜の中では竜縁のみ。

役割を与えられた子は総じて能力が高いことで知られており、役割を与えられた雄竜は成獣後は族長後継候補の候補となる。

逆に役割を与えられなかった子はどんなに力が強くとも族長にはなれない。




族長後継候補


族長は竜神から役割を与えられた雄竜から選ばれることになっており、選任方法は時代により異なるが、近年は族長よりも若い雄から一族会議により4名を選んで後継候補とし、最初に息子2人を授かった竜が族長になるルールとなっている。

 後継候補は族長の補佐官を兼ねることが多く、仕事量が半端ない。特に後継候補筆頭になると筆頭補佐官以上の役割を与えられながら、熱心な子作りも要求されるので大変らしく、中年になって力が衰えると自ら後継候補をおりることが慣行となっている。

 なお、雌竜が族長となれないのはら族長は戦時中には戦いの最前線に立ち、平時は力業による雄竜の統率が求められるなどとにかく力がないと務まらないからである。




竜の離婚


雌竜は、一族の情勢、夫獣人の不始末、雌竜の希望等で離婚することがよくあり、雌竜には夫に対する執着がないので離婚は容易。ただし、朱鳳に嫁いだ場合には朱鳳の習性によりよほどの事情がないと離婚ができない。

 雄竜は妻に対する執着が激しいことで有名だが、新婚まもない場合や妻の不始末や子作り頻度の減少等により執着が弱まっている場合には離婚を受け入れることもある。

 ただし、龍希のように雄竜から離婚を希望して妻と距離を置くのは異例のことだった。

 通常は雄竜の抵抗は激しく、族長と守番の雌竜が結託して妻を隠して強制的に執着を弱めたり、族長の脅しにより力ずくで離婚を受け入れさせたりする。なお、龍希のように力が強く若い族長の場合には手っ取り早く後者の方法がとられる。




雄竜の病い


雄竜は妻との死別や離婚により精神を病むことがある。婚姻期間が長い場合や妻が殺されるなど悲惨な別れをした場合に多いが、個体差がある。

また雄竜に竜の子がいる場合には病むことはないといわれている。

 病むと半年から一年ほど放心状態となり、自分の巣に引きこもるが、まれに衰弱死する竜もいる。

 龍流りゅうりゅうは妻との死別により病んで深刻な後遺症によりシリュウ香作りができなくなった。

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