結局そこで考えている事は
夢の世界に居るのは楽でさ
そこでは色々と夢想して
理想を重ねて楽しめるし
現実はかなり厳しくて
上手く行く事なんてほとんど無いから
あまり良い事ではないと
わかっていたつもりなんだけど
つい、つい、ね
一体僕はいつから
夢を逃げるための言い訳に
使うようになっていたんだろう
これしかないって
すがるような気持ちで始めた時から?
なんの結果も残せないまま
諦め悪くしがみついていた内に?
それとも諦めた振りをして
捨て切れずにこっそりと隠し持つようになったあの日から?
思い返してみても
見当も付かなくて
そんなつもりはなかった とか
こんなはずじゃなかったんだ とか
滅茶苦茶
格好悪い台詞ばかり並べ立てて
自分のためなんかじゃなかったのに
なんて言ったら流石に嘘になるけど
伝えたかったのは本当で
僕もそうだったように
世界の隅っこに追いやられたり
逃げ込まざるを得なかった人たちに
僕たちでも幸せになれるって なっていいんだって
最初から叶うはずの無い
身の丈に合っていない夢だった
何の力も才能もない僕じゃ
どう転んだって土台無理な話だった
僕はそうやってまた嘘を吐く
本当はもう誰にも傷付けられないように
ようやく見つけた希望の光を消してしまわないように
ずっと内側に隠し続けて
自分だけで愛でて守り続けてきただけ
ただ残念な事に夢から覚める時間がやってきて
言い訳や嘘を並べた理論武装でも誤魔化がきかなくなって
向き合わないといけなくなった
僕を傷付けるだけ傷付けて投げ出した
あの厳しい現実ってやつに
それからは思っていた通り 恐れていた通り
壁や困難ばかりでしんどくてさ
どうにかこじ開けたつもりの扉も
実は隙間程度にしか開いていなくて
そこに身をねじ込んではどうにか明日を迎えている
ただ結局そこで考えている事は
跳ね返されてばかりでも
この壁や困難に向き合ったからこそ
新しく生まれた感情や紡げそうな言葉があって
それをどうやって書いてやろうかって
そんなんばっか