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クリスマス
私「ふふふ、暗黒クリスマスを回避する方法はただ一つ。私自身がサンタさんになることだ!!」
よっぴー「こいつ天才か……!?」
「よっぴー助けてええ」
「あんたは泣きながら鼻水垂らすのやめなさいよ……」
クリスマス。私は教室で頭痛を堪えていた。またお前か。
「一緒にケーキ屋さんでバイトする筈の友達が駆け落ちしたのぉ」
「……で?」
「よっぴーなら暇かなって」
「殴るぞ」
「サンタさんになれば、クリスマスなんてふよー! 正に……猫にご飯!」
「猫に小判でしょうが!?」
結局、寒い中私達はケーキを売りまくった。薄手のサンタ服だから、唇も真っ青だ。まあ、悪くない……けど。
「はい、よっぴー。バイト代だよお」
「あんがと……ん?」
渡された封筒は一つだけ。代わりにあいつは笑って立派なケーキを指差していた。
「えへへ、サンタさんのサンタさん、だよっ」
私「よっぴーはツンデレさんだなあ」
よっぴー「誰だこいつに余計なこと吹き込んだの」