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レジャー
海水浴! 白波泡立つ海岸線! すなわち、恋が芽生える最っ高のシチュエーション! さぁさぁ! いつでも声をかけて……
「……雨、止まないね」
……駄目だった。
「なら、泳ぐ!」
「え?」
だってだって、せっかく二人で来たのに、何もしないで帰れないよ!
そーれ、ばっしゃーん! ……ってあれ? 足つった……
「もがもがもごっ」
「ちょっと!?」
砂浜でよっぴーが焦っている。よっぴーは泳げない。……ひょっとして、まずい?
そこでその人は颯爽と海に飛び込むと、私を岸まで引っ張ってくれた。ライフセーバーさん! 胸板の厚いイケメンだ! これは……恋の予感!?
「こんな日に泳いじゃ駄目。それじゃあね」
「お、お名前は!」
「北島早苗」
……駄目だった。
ライフセーバーさん「(……何故だろう。凄い屈辱を感じる……)」




