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春一番

 都会に立ち並ぶビルの屋上で、空を見ていた。青い空、白い雲、そして黄色の閃光。閃光は瞬く間に雲を飲み込み、空は悲鳴をあげて切り裂かれた。




 「おはようございます」


 ペットAIの声に目をさます。


 「外に出なくて正解でしたね。なにしろ、あの日……」


 核戦争が起きた。人々がシェルターに逃げる中、僕はAIの勧めに従い、地下の非常用医療ポッドに入った。


 あれから相当な年月が経過したようだ。階段を上る。崩れた瓦礫で外が全く見えない。階段を上る度に足が重くなっていく。上から見た景色が、地平線まで続く瓦礫の山だったら、どうしよう。……屋上についた。


 行こう。


 真っ先に感じたのは青い空、白い雲、そして……吹き抜ける春一番だった。

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