第5話 親近感・・・?
「あの・・・好きです、付き合って下さい。」
な・・・なんですとおおおおおおお!?
今、俺が・・・恋愛に縁のなかったこの俺が、告白されています!!
「ダメ・・・ですか?」
男から。
「ダメです!!」
俺はBダッシュ並みの速さで逃げた。
ホントは嬉しいんだよ?だって、元は女なんだから。
でも、今は男だし!!(詳しくは第1〜3話参照)
「俺は、ホモじゃないですからー!!」
てか、もう訳が分からないですからー!!
PLEASE HELP ME!!
ドンッ!!
「うわ!!」
今日はよく人にぶつかるな・・・って、メガネが!!
俺は足で、メガネをキャッチした。
「セーフ・・・ってあれ?」
この人、焼きそばパンを買いにいった時にぶつかった人(第4話参照)だ。
「う・・・メガネザル!!」
メ・・・メガネザルだと!?
「じゃなくて、スイマセン!!」
「お、おお。」
「では、これで。」
そう言って、焼きそばの人(おい、おい。)は急いで去ろうとした。
「ちょっと、待って。」
俺は焼きそばの人を引き止めた。
「名前、教えてよ。」
その人は顔を引き攣らせながら、こっちに振り返った。
「斎宮 侑生です。」
「斎宮でいいか?俺は・・・。」
斎宮は俺が名前を言う前に、そそくさと去っていった。
あんなに急いで・・・何か用事でも、あるのか?
俺はなぜか、斎宮に親近感を抱いた。
つか、メガネザルって・・・。