プロローグ
前回の作品を新しくしました!
内容ががらりと変わっていますが、前作よりいい作品に仕上げていくつもりです!
魔力、魔法、魔術……
それは、誰もが一度は使ってみたいと思う物。ゲームなどで見て、かっこいいと思った人は多いはずだ。
だが、その大勢の人は知っている。ゲームや物語にあるだけで、そんなものは現実に存在しないと。
まぁ、だからこそ夢を見たり憧れを持てるのだが……
そんな考えを壊す出来事が起こった。正確には、発表という形だったのだが。
因みにその時の映像は無い。消されたのか、もともとないのか……。真相は現在も不明だ。
しかし、その発表で分かった事がある。
一つ、平成二千年以降に生まれた人間は魔力を持つようになった。生まれたばかりの子は六歳になるとどんな魔力が発動するのかが分かる。すでに成長した人間はその日のうちに判明した。
二つ、国はその人間たちを『能力者』と総称して呼んでいる事。魔力によって呼び方を変えるのが面倒なためまとめたのでは、と世間で言われている。
他にも色々あるらしいのだが、そのほとんどが噂の域を出ないためあまり気にされていない。一応は国で研究されているみたいなのだが……
もちろん、いいことだけでは終わらない。これまでの犯罪より、魔力が使用された犯罪が起きるようになってしまった。被害が今までよりも大きく、警察の捜査も難航。
国はこれに対抗するべく、警察直属の能力部隊を結成した。しかし、誰もが使ってみたかった魔力。正義の味方より悪行に使う人が多かった。
それでも、なんとか解決していった。だが、警察や能力者がどんなに努力しても解決できなかった事件が一つ。
とある場所で起こった大量殺害事件。住んでいた人のほとんどが真っ黒な死体で発見された。その場所の生存者は、少年ただ一人。その少年も意識不明の重体で発見され、一カ月かけて目を覚ました。
警察は話を聞こうとしたが、少年が何も覚えて無いため詳しいことは分からなかった。
ただ、何者かが襲ってきたことだけしか……
「……このようなでき事があり、国として、国立の特別学校を設立する事が決定しました」
「入学条件として、能力の基準が高い者、誰かを守りたいという心を持つ者が資格がある事にしました」
「また、学校生活中は国が補償しますので、遠い地域の子でも入学が可能です」
その学校は、『イクシード学園』と名付けられ、全国から沢山の入学希望者が現れた。
その学園が設立されてから何十年か経った。日本で起こった黒い死体事件が、世界でも同じ様なものが確認され、混乱と恐怖を招く。
各国が同じ様な学園を設立し、協力する事が会議で可決。調査隊の中には、イクシード学園の卒業生も多く輩出されていた。
そして、四月の最初。新入生がイクシード学園に入る。
「……ここが、僕の通う学園」
一人の男の子が校門の前に立ち、校舎を見上げる。
「ここから始まる……全ては、あいつを倒すために……」
いかがでしたか?
次話もよろしくお願いします!