魔女
王子様とお姫様は結ばれる運命で
誰にも邪魔はできません
深い深い森の中
王子様とお姫様、幸せに暮らしておりました
しかし、あるときそこに魔女が来ました
魔女は王子に恋をしました
王子もまた、魔女に恋をしました
姫は魔女を憎みました
恨んで恨んで恨み続けて・・・
姫はあるとき思います
「あいつさえいなければ」と
姫は醜い老婆に化けて
魔女に毒リンゴを渡して言いました
「これをお食べ」
魔女はあっけなく死んでしまいました
姫は思います
「これで王子さまは私のものよ」
しかし、王子は姫どころではありません
愛する魔女が死んでしまったのですから
王子は魔女の死を嘆き悲しみ
魔女にそっと口づけをしました
すると、どうしたことでしょう
魔女が生き返ったではありませんか!
王子と魔女は抱き合って涙を流し
永遠の愛を誓いました
姫は、その事実が信じられませんでした
だって、王子様とお姫様は結ばれる運命のはず
どうして?
どうしてなの?
姫の心は、悲しみと憎しみでいっぱいです
怒りに任せて、目の前の鏡を割ろうとしたそのとき
え?
鏡に映る自身の姿を見て
姫はわが目を疑いました
そこに映っているのは、醜い魔女の姿だったからです
そうして初めて
姫は気が付いたのです
本当は、自分が魔女であったという事に___。
中学生頃に詩として書いた作品をリメイク致しました。まだまだ伸びしろのありそうな作品なので、今後もちまちまと修正が入るかもしれません。
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